【RWS】ラジャ王座寸前で惜敗し再起戦の伊藤紗弥「モンクペットに勝って次こそタイトルを」
ムエタイの世界最高峰イベント「第4回RWS(ラジャダムナンワールドシリーズ)日本大会」が12月1日、神奈川・横浜大さん橋ホールで開催される。幼い頃から“天才ムエタイ少女”とたたえられ、日本の女子をけん引してきた伊藤紗弥(25=尚武会)は、前戦10月19日のRWSではタイに乗り込み、パヤーフォン(タイ)とラジャダムナンスタジアム認定女子ミニマム級王座決定戦を戦ったが惜しくも判定負け。今大会では再起戦でモンクペット(タイ)と拳を交える。主催者から届いた伊藤のインタビューを一部抜粋で紹介する。 -10月の王座決定戦では惜しくも判定負けでした 「ムエタイの奥深さを痛感した試合でしたね。私が結構蹴っていたと思うのですが、パヤーフォン選手はカットと蹴り返しを徹底していてポイント負けでした。1Rは私が取ったかなと思いましたが、向こうに付けているジャッジもいて、完全にポイント取りにいかないと勝てないと1R目で分かったので、2ラウンドから攻めの姿勢を見せたのですが、相手がうまく戦ってましたし、私も緊張もしていたせいで自分の動きができずでした。3ラウンド目も取ったと思ったのですが、映像を見返したところ、取られている場面もあり、トータル的に完敗だったなと」 -パヤーフォン選手には今年4月のRWS日本大会では勝っていました 「初めて対戦したときは蹴り合いになると思ってたところあまり蹴ってこなかったことで自分が蹴り勝ったのですが、2回目では、私がやりたいことをやらせてもらえず、7月のRWS日本大会でのノンパーフォン戦の時もリングサイドで観ていたぐらい私の研究を徹底してきたなと感じましたね」 -鼻と右目がすごく腫れていました 「5ラウンド目にもう行くしかないと思って攻めた時に攻撃を合わされてヒジを浴びたことで目を負傷しました。鼻に関しては2ラウンド目にバッティングをもらって、曲がってしまいましたね」 -今回のモンクペット戦は次期挑戦者決定戦ということですが、ここで勝って2度目のラジャ王座挑戦はまたラジャのリングになる可能性もあります 「次のモンクペット戦は大きな試合になるのでここで勝てば自信が付くと思いますし、緊張もすると思いますが、タイトル再挑戦が決まったら気持ちを切り替えてやりますし、パヤーフォン選手のムエタイのリズムもわかってきたので修正できる思います」 -ずっと狙っていたラジャの王座戦で負けたことで進退も考えましたか 「私自身もかなり獲る気満々だったので、負けたことでかなりショックでしたね。負けてラジャのベルトを獲ることの難しさも改めて分かったので、次こそはという気持ちにもなりました。次の日に帰国する飛行機の便が夜中で、朝早くにホテルをチェックアウトしないといけないことになり、時間があったので、ムエタイの聖地のアユタヤに行ってリフレッシュすることができたことも良かったです」 -23年9月に対戦し敗れているモンクペット選手とは再戦になりましたが、前回戦った時の印象はどういうものがありますか 「アマチュアムエタイでたくさん試合経験のある選手だったのでポイントの取り方がすごくうまくて、2分3ラウンドの中で有利に戦う印象付けもうまくて手ごわい相手だと思いました」 -ポイントの取り方がうまいというのはどういうところで感じたのでしょうか。 「しっかり蹴りをカットして蹴り返して、距離が近づいたら得意な首相撲に持っていき、印象をよく見せる戦いのできる選手だと思いました」 -紗弥選手もそういう戦い方が得意ですよね 「そうですね。2分5ラウンドだと私もそういうふうにフィームー(ムエタイの選手の分類の1つでテクニシャンタイプ)で戦うのは得意なんですけど、2分3Rしかなく1ラウンドごとにどちらかに優劣をつけないといけないマストシステムになるので最初から攻めないといけません」 -今回はこれまでと同じくパンチも強化されていますか 「パンチも磨いてますが、モンクペット選手のリーチが長く、蹴りで止められてパンチが届かないと思うので、今までと同じようにはパンチを強化していなく、どっちかといったら首相撲の対処などを重点的にやっています」 -試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします 「今年最後の試合になりますが、モンクペット選手にリベンジして、次こそはラジャのタイトルを獲れるように頑張りますので応援よろしくお願いします」