かんぽ生命の不適切契約問題 日本郵政らが会見(全文1)お客さま本位が不徹底
かんぽ生命保険で顧客に不利益となる不適切販売が発覚した問題で、日本郵政、かんぽ生命、日本郵便の3社長は30日午後、記者会見を行って実施中の顧客への調査結果について中間報告を行った。 【動画】かんぽ生命の不適切契約問題 日本郵政グループが中間報告を公表 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは、「かんぽ生命の不適切契約問題 日本郵政グループが中間報告を公表(2019年9月30日)」に対応しております。 ◇ ◇
登壇者の紹介
司会:それではグループ3社の社長記者会見を開始させていただきます。まず私から本日の会見者を紹介いたします。日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長の長門正貢でございます。株式会社かんぽ生命保険取締役兼代表執行役社長の植平光彦でございます。日本郵便株式会社代表取締役社長兼執行役員社長の横山邦男でございます。 長門:このたびのかんぽ問題につきまして、全国のお客さま、そして皆さまに大変ご心配とご迷惑をお掛けしております。あらためて深くおわび申し上げます。 司会:誠に恐縮ではございますが、ここからは座って資料の説明をさせていただきたく存じます。 長門:本日の会見では、7月31日の会見でお知らせしました、かんぽ生命によるご契約調査の進捗状況の中間報告と今後の取り組みについてお話しさせていただきます。また、先般設置した特別調査委員会につきましても、後ほどお話しさせていただきます。まずかんぽ生命によるご契約調査の進捗状況と今後の取り組みについて、かんぽ生命社長の植平から説明いたします。
契約調査の進捗状況
植平:お客さまをはじめ、株主を含む関係者の皆さまにはご心配とご迷惑をお掛けしており、あらためて深くおわびを申し上げるとともに、信頼の回復に向け全力で陣頭指揮を執ってまいります。私からは、かんぽ生命のご契約調査の進捗状況についてご説明を申し上げます。 かんぽ生命では現在、契約乗換に関わる特定事案のお客さまへの調査と、特定事案を除く全てのご契約の調査を実施しております。調査の実施に当たり本社に約150人の担当部署を設置し、エリア本部、支店、サービスセンターを含めた全社を挙げてお客さま対応を進めるとともに、お客さまからのお問い合わせに確実に対応するため、約800席の本調査の専用コールセンターを設置するなど、体制を拡充しております。なお、本調査に当たってはお客さまへのご意向等の確認手法や分析方法について、独立した中立公正な第三者により構成された特別調査委員会に適宜ご説明し、ご意見をいただきながら適切に進めております。 次に、それぞれの調査の進捗状況についてご説明をいたします。特定事案調査においては、お客さま約15万6000人の方々に対して書面の発送を8月5日から開始をし、8月の29日に送付を完了しております。この間、平行して順次お客さまへのコンタクトを進め、9月27日時点では約8万9000人のお客さまにご連絡がついております。その内訳はご契約時の状況やご意向が確認できたお客さまが約5万9000人、お客さまのご都合に合わせて今後確認を行うお客さまが約1万3000人、調査にご協力をいただいていないお客さまが約1万8000人となっております。 続いて、特定事案の調査結果についてご説明をいたします。まず募集時の状況については、お客さまからいただいた回答全てを検証し、必要に応じてお客さまの契約状況も確認をしながら社外弁護士も交えて法令違反、または社内ルール違反の判定の考え方を整理し、可能性がある事案を洗い出しました。その結果、お客さまからいただいた回答のみに基づいた集計結果ではございますが、6327件の法令違反、または社内ルール違反の可能性がある事案を把握いたしました。