松下洸平”牧野”のアシストが流石…森川葵”篠谷”が見せた確かな成長とは? 『放課後カルテ』第7話考察レビュー
大人になっても子供から学ぶことは多い
ここでも牧野のアシストはさすがだ。常に子供の心身の健康を願っているからこそ、時に厳しい言葉のように感じても、当事者にまっすぐと届く。だが、今回に関しては子供たちが自分たちで心の内と向き合うことを決めたのに大きな意味がある。 「しょうがないじゃなくて、寂しいでしょ? 寂しいもんは寂しいでしょ?」と尋ねるれいかはちゃんと聡のことを思いやれている。自分の正直すぎる物言いが人を傷つけること、そして時に人を救えることを学び、彼女は大きく前に進むことができたのではないだろうか。 れいかはトラブルのきっかけとなったクラスメイトに謝り、問題を指摘されていたアローラ(コール レクシー)とも仲直りする。子供たちがまたひとつ重要なことを学んだ最中、担任・篠谷(森川葵)の対応もこれまでとは異なることに気付く。 今までなら必ず自分も場に同席して仲直りすることを促していたかもしれないが、今回は教室の外からそっと見守る。柔らかに笑う表情は“自分の子たち”を誇りに思うようにも見え、確かな成長を遂げる篠谷が教師としてのやりがいを感じられている様子にこちらも胸が温かくなる。 子供が学び、大人も学ぶ。ありきたりな言い回しだが、大人になっても子供から学ぶことは多い。それは牧野や篠谷はもちろん、東多摩第八小学校の様子を追う我々視聴者もきっと例外ではないのだろう。 【著者プロフィール:まっつ】 1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。
まっつ