関東人と関西人で異なる「大宮駅」のイメージ 埼玉の巨大ターミナルと、京都の地元密着駅
■関東有数のターミナル 大宮駅は地上3階、地下1階で、すべての階にホームがある。新幹線は地上3階、ニューシャトルは東西連絡通路がある2階に乗り入れ、埼京線は地下1階、それ以外の路線は地上にホームがある。 ホームはJRだけで22番線まである。5、10、12番線は欠番だが、1面2線の東武野田線、1面1線のニューシャトルを合わせると22線になる。もちろん埼玉県内最大であり、東京都内のターミナル駅に匹敵する規模だ。
しかしながら乗り換えはしやすいと感じる。筆者はたまに訪れる程度だが、迷うことはない。この点についてJR東日本大宮支社広報に尋ねたところ、次のような答えが返ってきた。 「改札外の東西連絡通路を中心として、南北に改札内通路があり、『日』の字を形成する構造となっています。直感的に方向がわかりやすいことと、南北それぞれの改札内通路からすべての路線に行ける動線が整備され、通路が平坦なので、アクセスが明確にわかるようになっています」
ホームの配置は、ニューシャトルは当駅付近でループ線になっているので東西方向にあるが、残りはすべて、ほぼ南北方向である。ゆえに出入り口は東口と西口がある。 駅周辺は、東口が繁華街、西口がビジネス街という感じで、首都圏のターミナル駅では新宿駅に似ている。 東口は氷川神社の他、旧中山道の宿場が置かれ、明治時代には製糸工場が複数稼働するなど、古くから栄えてきた。対照的に西口は、新幹線開通前は、商店街のまわりに住宅が建ち並ぶ、郊外の駅を思わせる光景だった。
■駅の東西で異なる雰囲気 筆者は20歳ぐらいまで埼玉県に住んでおり、当時の運転免許試験場が、大宮駅から5kmほど西の荒川沿いにあったので、駅からバスに乗って行った経験があり、ターミナル駅らしからぬ光景だったことを覚えている。 しかし新幹線開通に合わせて再開発が始まり、現在の姿になった。東口に比べて新しいビルが多いのは、そのためだ。 ところで大宮は、「鉄道のまち」とも呼ばれている。日本鉄道時代に大宮工場が生まれ、現在は大宮総合車両センターに発展しており、北側には鉄道博物館がある。大宮支社でもそのあたりを意識したPRを行っている。