【運動以外でヤセ体質に】更年期太りを解消「基礎代謝アップ5つの方法」
更年期になって、急に太りやすく、やせにくくなったという人は多いのではないでしょうか。太りやすさ、やせやすさを左右する基礎代謝は、年齢とともに下がるのが一般的ですが、更年期はホルモンバランスの変動も影響します。やせやすい体を作るには運動をおすすめしたいところですが、運動がどうしても苦手という方もいるでしょう。そこで今回は、“運動以外”でやせやすい体を作る5つの方法を紹介します。 ◆写真で詳しいやり方を見る|【運動以外でヤセ体質に】更年期太りを解消「基礎代謝アップ5つの方法」 ■なぜ基礎代謝を上げるとやせやすくなる? 先日、このようなご相談をいただきました。 「40代になってから、やせにくくなりました。基礎代謝を上げる、自分でできる簡単な方法を教えてほしいです。できれば運動以外がいいです」(40代・女性) そもそも基礎代謝とは、人が生きていくために必要最低限必要なエネルギーのこと。横になって安静にした状態での24時間の消費エネルギーを指します。1日の消費エネルギーの約6割を占め、筋肉が体内の臓器や組織で最も代謝量が多いとされています。(*1) 出典 *1 厚生労働省 eヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」「加齢とエネルギー代謝」 そのため、基礎代謝を上げるとやせやすい体になるとともに、運動をして筋肉量を増やすことがいちばんおすすめの方法です。ただ、運動以外にも生活の中で少しだけ工夫することで、代謝をアップさせることもできます。 そこで今回は、基礎代謝を上げてやせやすい体を作るための、運動以外の5つの方法をご紹介します。 ■基礎代謝を上げる方法1:深呼吸をする 深く呼吸することで、内臓を内側からマッサージしてあげるのと同じような効果が得られます。血流がよくなるだけでなく、体温が上がり、基礎代謝も上がります。体温が1℃上がると、基礎代謝が13%上がるとされています。(*2) 出典 *2Lewis Landsberg et al. Do the Obese Have Lower Body Temperatures? A New Look at a Forgotten Variable in Energy Balance. Trans Am Clin Climatol Assoc. 2009; 120: 287–295. 深い呼吸のポイントは、ゆったりとした呼吸です。 ①8秒間かけて鼻からゆっくりと息を吸う。 ②口から8秒間かけてゆっくり息を吐き出す。 吐くときはすべて吐き切るつもりで、吸うときはゆっくりと深く呼吸をするようにしましょう。 ■基礎代謝を上げる方法2:朝ごはんを食べる 朝ごはんを食べることで、体温が上がります。先ほど紹介したとおり、体温が1℃上がると基礎代謝が13%上がります。また、免疫力は最大5~6倍にアップすると言われています。朝ごはんを食べると、朝から代謝が高い状態をキープできますので、朝ごはんは必ずとるようにしましょう。 ■基礎代謝を上げる方法3:よく噛んで食べる 食べるときによく噛むことで、代謝がアップして、内臓脂肪が燃焼しやすくなります。よく噛んで食べると、脳のヒスタミン神経系が活性化され自律神経に影響を与えることで、内臓脂肪が燃焼されやすくなるとされています。内臓脂肪の蓄積は、肥満の原因になります。食事のときは、「5回よぶんに噛む」を心がけることから始めてみましょう。 ■基礎代謝を上げる方法4:骨盤を起こして姿勢よく過ごす 骨盤を起こして生活をするだけでも、腹筋、背筋、体幹部の筋肉が鍛えられ、基礎代謝アップにつながります。 骨盤を起こした状態は、片手を下腹部に当てて確認ができます。指先が恥骨、手首がおへそのほうに来るように手を当て、恥骨からおへそまでが床に対して垂直な状態をつくります。これが、骨盤を起こした状態です。 1日5分でもよいので、「ご飯を食べるときは骨盤を起こす」「いすに座っているときには骨盤を起こす」など、意識してみましょう。 ■基礎代謝を上げる方法5:よく寝る 睡眠中には成長ホルモンが分泌されるため、筋肉の合成が進みやすくなり、基礎代謝もアップしていきます。また、しっかり睡眠が取れると、気持ちも前向きになりやすく、日中も積極的に動こうという意欲が生まれます。積極的に動くと消費エネルギーも増え、やせることにもつながりますから、睡眠をしっかりとることはとても大切です。 以上、5つ全部は実践できなくても、まずはどれか1つでも構いません。自分に合った方法をぜひ試してみてください。 文/永田京子 NPO法人 ちぇぶら代表理事、更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ3万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。
永田京子