BtoB-ECのアズワン、成長の秘訣とは? 「購買システム」「BtoB-EC専用サイト」「販売店経由のネット通販」「モール経由の多チャネル」
販売店は現在、4500社で1万4000拠点がある。従来は販売店の名前を入れたカタログを制作して、販売店に送っていたが、カタログのニーズが減少。販売店がアズワンのプラットフォームを活用してユーザーに販売できる「Wave」の活用にシフトしている。
人・モノ・金をECに投下して事業を拡大
アズワンが手がけるEC事業の担当者数は2012年当時で2人。その後、5人、7人、9人と増員していき、2017年で15人まで拡大。それまではeコマース推進部という1つの部で、中野氏、田中氏ともグループ長を務めていた。2022年には本部体制に移行してeコマース本部が発足。人員は35人に拡大しており、現在は50人超の体制。 ┌────────── 市場が成熟してきているため、多くの企業は既存事業を拡大するのは難しくなっています。そのため、売り上げを伸ばすには、ECで商圏を広げていくことが求められています。販売店と連携するBPO推進部は、北海道から沖縄まで営業スタッフがいます。販売と密に連携し、集中購買先の開拓、Webサービスの拡充など、現場の営業担当とECを担っていく態勢が進んでいます。会社全体として、ECを伸ばしていくという流れになっています。(田中氏) └────────── そのため、アズワンの方針は「人・モノ・金は成長分野に投下する」。十数年前に2人でスタートした部署が今や50人超まで拡大し、EC事業に携わるスタッフは右肩上がりで増えており、優秀な若手が配属される機会も増えているという。 ┌────────── ECやデジタルマーケティングは昔、「パソコンの前に座って何をしているの?」と思われていましたが、その考えが大きく変わってきました。(田中氏) └──────────
食品関連事業者向けの新ECサイトも開設
アズワンは2023年6月、新規事業として食品関連事業者向けの新サイト「as kitchen(アズキッチン)」を開設した。飲食業や食品メーカーといった食品関連事業者向けに、資材・備品などを販売するECサイトだ。