「その機種ではないか」不安拡大…韓国・年末の旅行需要が冷え込む
【12月31日 KOREA WAVE】韓国・済州航空の旅客機事故が務安国際空港で発生し、旅行者の不安が拡大している。事故機種「B737-800」の影響が他の格安航空会社(LCC)にも波及し、年末年始の旅行需要が急速に冷え込む兆しがみられる。 事故を受け、多くの旅行者が搭乗予定機種を確認し、同型機を避けようとする動きが広がっている。済州航空は、事故発生直後に29日までの予約客を対象に、国内線および国際線全路線のキャンセル手数料を免除すると発表。だが、それ以降も不安が収まらず、多くの乗客が航空券をキャンセルしている。 事故機種はボーイング社のB737-800で、2010年以降、国内で8件の事故や重大インシデントが記録されている。さらに事故翌日には済州航空の同型機が機体不良により引き返す事態も発生した。この影響で、他社のB737-800型機を利用予定だった旅行者からもキャンセルや変更の動きが相次いでいる。 一方、専門家はB737-800自体の安全性に問題はないと指摘している。南カリフォルニア大学のナジメディン・マシカティ教授は「B737-800は非常に安全で信頼性の高い航空機」と評価しており、今回の事故原因を特定せずに機種そのものを避ける動きには慎重な態度を求めている。 大惨事に加え、為替相場の悪化や国内の政治状況の混乱も影響し、海外旅行需要が大きく減少する可能性が指摘されている。年初の非常事態宣言や弾劾政局以降、外国人観光客の訪韓需要(インバウンド)は減少傾向にあり、さらに高騰するウォン安ドル高の影響で個人旅行やパッケージツアーの費用負担が増加したことも響いている。 事故が海外旅行(アウトバウンド)市場に与える影響も深刻だ。1月に大阪旅行を予定していた会社員は「旅行をキャンセルするつもりはないが、国全体が哀悼ムードの中で旅行を楽しむべきか迷っている」と語った。また、旅行会社は「新規需要がさらに減少する可能性が高い」との見解を示している。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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