なかなか改善しない「巻き肩」の根本原因は呼吸にあった!呼吸トレーニングとエクササイズ、マッサージで解消を。
ストレッチをがんばってもなかなか直らない巻き肩……実はその原因は呼吸にあり!かも。呼吸を正して巻き肩の根本的な解消を。
巻き肩なら、ここを鍛える
(横隔膜) 呼吸の基本は横隔膜を上下させ、吸って吐くこと。別の補助筋肉を使って吸うクセがついていると本来の機能が発揮しにくい状態に。
胸をゆるめ肋骨を下げる深い呼吸で巻き肩は正しいポジションに。
人間は1日におよそ2万回の呼吸をしているという。無意識に行う呼吸の仕方が、慢性的な巻き肩の原因になっている場合がある、と大貫崇さん。 「胸の筋肉が前に引っ張られてくる、というのが巻き肩の原因としてよく言われています。それを解消するのにストレッチなどがすすめられますが、呼吸で胸の筋肉ががんばりすぎていると、いったん巻き肩が改善されてもいつの間にか元に戻ってしまうんです」 根本的に巻き肩を改善したいのであれば、呼吸する際に胸の筋肉を使わないようにすることが肝要。 人間は生まれたときは横隔膜を上下させて呼吸しているが、大人になるにつれ別の筋肉を使うクセがついてしまう人が多いという。それが胸筋であれば、巻き肩の原因になってしまうのである。では、横隔膜を動かす呼吸を身につけるにはどうしたらよいのだろうか。 「横隔膜の上げ下げは感覚としてわかりにくいもの。代わりに肋骨を下げる、というのが『きほんの呼吸(R)』です。肋骨を下げたまま息を吸うと圧力がかかり、巻き肩で内側にくぼんでいる胸のスペースに空気が入る。すると肩甲骨が後ろ側に。このような呼吸で、まず肋骨を下げ、次に巻き肩に対抗するエクササイズを取り入れるとよいでしょう」
呼吸の状態を知る。
胸とお腹に手を当てて、呼吸するときどこが動いているか確認を。両方が同時に動いている人は少なく、8割はお腹のみになりがち。おへそと胸の上にスマホなど重りを置くとわかりやすい。同時に、1分間に何回動くかもチェック。成人は12~16回ほどが目安だが、できれば10回以下をめざすようにしたい。 呼吸をする際に胸とお腹が動いているかチェック。