なでしこ初の外国人指揮官 ニールセン新監督が就任会見「日本を率いることが私の夢だった」
なでしこジャパンのニルス・ニールセン新監督(53)が18日、都内で就任会見に臨んだ。女子日本代表の外国人監督は初となる。 【写真】会見に臨む(左から)佐々木女子委員長、宮本会長、ニールセン監督(撮影・西海健太郎) 会見冒頭でニールセン監督は「素晴らしいチームの一員になれることを大変うれしく思います」と語った。 さらに、2011年女子W杯でのなでしこジャパンの優勝に感銘を受けたことを明かし、「日本のチームが世界のトップに返り咲くことを目指しています。日本のチームはそれだけのタレントがそろっていますので、可能だと思っています」と、覇権奪還を見据えた。 再び世界の頂点に返り咲くために必要なことを問われると、「何かを達成するために必要なのは、達成したいという強い気持ちだと思います。そのためには勇気が必要ですし、チャンスがあればそれをつかみ取りにいくことが必要です。チームとしてもスタッフとしても自信を持つことが大事です。(マンチェスター)シティーでもそうやって来ましたし、ベストな自分であることが何かを達成するために必要だと思います。テクニカルな要素もありますが、まずはハートの部分、勇気を持つこと、自分を信じることが重要視していることです」と強調した。 日本代表監督に興味を持った理由としては「マンチェスター・シティーで仕事をしていましたが、プレースタイル的に日本人の選手がフィットしているということで、移籍にも関わることができました。一方で私はコーチという立場に戻りたいという考えを持っていました。その時に日本代表が外国人も候補に入れると聞いて、チャンスがあると思いました。日本を率いることが私の夢だった。元から関心があって、日本も私に感心を持っていただきました」と話した。 なでしこにとって初の外国人監督となるニールセン氏はデンマーク、スイスの女子代表監督を務めるなど豊富な実績を誇る。MF長谷川ら日本人4選手が在籍するマンチェスター・シティーの女子テクニカルダイレクターを昨年から務め、日本サッカーへの理解も深い。 2月に米国で開催される国際親善大会「シービリーブス杯」が初陣となる。国内初戦は4月に大阪・ヨドコウ桜スタジアムで行われる国際親善試合(対戦相手未定)。6月に女子アジア杯2次予選、7月はE―1選手権を戦う。 ◇ニルス・ニールセン 1971年11月3日生まれ、デンマーク出身の53歳。同国オーデンセの下部組織で若くして指導者としてのキャリアをスタートさせ、世代別の男子代表監督などを務めた。13~17年に同国女子代表監督。17年に欧州女子選手権で準優勝に導き、FIFA女子年間最優秀監督の最終候補に残った。その後はU―20中国女子代表アシスタントコーチ、スイス女子代表監督を歴任。23年からマンチェスター・シティーの女子テクニカルダイレクターを務めていた。