ヴィッセル神戸 楽しみな若手の加入内定の一方で…アカデミーから15年プレーしたMFが契約満了
クラブ史上初となるJ1リーグ戦連覇、天皇杯との2冠を達成した、2024シーズンのヴィッセル神戸。オフに入り、若き有望株の加入情報がある一方で、長年在籍してきた選手の契約満了という知らせも届いています。 【写真】別れを惜しむ声も…「わくわくライオン」の愛称で親しまれたヴィッセル神戸生え抜きMF まずは新加入から。13日には、2025シーズンの新戦力として、福知山成美高校(京都)よりナイジェリア人GKウボング・リチャード・マンデー選手(19)の加入内定が発表されました。 2022年に来日し、福知山成美高で活躍するGKについて、クラブは、身長の高さや手足の長さを活かしたハイボールやシュートストップが得意で、足元の技術にも自信があり、積極的にビルドアップにも参加できることを特長にあげています。 リチャード選手は「小さい頃からのプロサッカー選手になるという目標が叶った今、自分自身の更なる成長とチームの勝利に貢献できるように全力でプレーすることが次の目標です。ファン・サポーターのみなさま、チームの勝利のために一生懸命頑張りますので、応援よろしくお願いします」と抱負を述べています。 また、14日には、ヴィッセル神戸U-18のU-17日本代表MF濱崎健斗選手(17)が2026シーズンよりトップチームに昇格することが決まったことも、明らかになりました。(※「崎」=たつさき) 大阪市出身の濱崎選手は、今夏の海外クラブとの親善試合に抜擢されて頭角を現すと、天皇杯準々決勝の鹿島アントラーズ戦でトップチームデビューしたアタッカーです。 「まずは目標としていたプロ選手としてピッチに立つ権利を得られたことを大変嬉しく思います」という期待のホープは、「少しでも多くピッチに立ち、得点に絡むプレーや試合を決定づけるゴールを決められる選手になれるように、これからも努力し続けます。天皇杯で味わったファン・サポーターのみなさんの熱い応援をまた体感できるように頑張りますので、これからもご声援よろしくお願いいたします。また合わせてアカデミー活動への応援も引き続きよろしくお願いいたします」と意気込みを語っています。 一方で、13日には、MF中坂勇哉選手(27)との契約満了に伴い、2025シーズンの契約を更新しないことが決まったと、クラブから発表されました。 徳島県徳島市出身の中坂選手は、中学時代からヴィッセルの育成組織に入り、2016年からトップチームでプレー。攻撃のアイデアに富み、高い技術を持つ生え抜きアタッカーは、当時のネルシーニョ監督の抜擢を受けてルーキーイヤーから活躍。途中、スペインや京都サンガF.C.への期限付き移籍も経験しつつ、2021年シーズンには三浦淳寛監督のもとで自身最多となるJ1リーグ戦28試合に出場し、当時のクラブのJ1最高位となる3位進出に貢献しました。ただし、22年以降は徐々に出番を減らし、今シーズンはJリーグYBCルヴァンカップ2試合の出場にとどまっていました。 「今シーズンをもってヴィッセル神戸を離れることになりました。ここ数年、チームに貢献することができず、クラブ、ファン・サポーターの皆さまに申し訳なく思っています」という中坂選手。 「ヴィッセル神戸にはU-15から加入し、早15年もの月日が経ち、ヴィッセル神戸を通じて多くの方々に出会うことができました。その中でも、アカデミー時代やプロになったばかりの未熟であった自分に、当時の強化部長やアカデミー時代の監督・スタッフなど多くの方が真摯に向き合ってくれました。自分のような人間を受け止めてくれたこのクラブに対して感謝の気持ちしかありません。そして、長い間応援していただいたファン・サポーターのみなさんには、言い表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいです」と、クラブ関係者やサポーターへの感謝をコメント。 「15年間いたクラブを去るのは悲しくもありますが、世界的なプレーヤーをはじめ、たくさんの素晴らしい選手たちとボールを蹴れたことは自分の大きな財産です。最後にはなりますが、ヴィッセル神戸の益々の発展と、出会ってきた選手、スタッフ、関係者の皆さまのこれからのご健康とご活躍を願っています。15年もの長い間、本当にありがとうございました」と、メッセージを残していました。 その中坂選手は、14日に行われた元日本代表DF槙野智章氏の引退試合「槙野智章 大感謝祭 ~1日限りのワッショイ劇場~」にも出場。長らく親しんできたホームスタジアム・ノエビアスタジアム神戸で、クリムゾンレッドサポーターとの別れを惜しみつつ、「わくわくライオン」の愛称にふさわしいような見ごたえあるプレーも披露していました。
ラジオ関西