欲しいのは勝利だけ!優勝と残留に向けて絶対に落とせない正念場inカシマ 鹿島アントラーズユース×大宮アルディージャU18マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第17節】
好調をキープしていた鹿島アントラーズユースに急ブレーキが掛かっている。後半戦に入って柏レイソルU-18と市立船橋高校に続けて競り勝ち、夏の中断前から数えてリーグ3連勝を達成。暫定ではあるが13節終了時点で首位に立ち、優勝争いへ堂々と名乗りを上げていく。
だが、第14節で打ち合いの末、流通経済大柏高校に3-4で敗れると、青森山田高校戦にも0-2で敗戦。出場停止のディフェンスリーダー大川佑梧と、チームトップの8ゴールを挙げている吉田湊海が欠場した前節の昌平高校戦は、開始1分の失点を跳ね返せずにまさかの3連敗。ここに来て勝点を伸ばし切れていない。
一方の大宮アルディージャU18も苦しい時間が続いている。最後に勝利したのは5月12日の第6節・尚志高校戦。以降は決して悪い内容のゲームばかりではなく、勝っていてもおかしくない試合もあったものの、9試合に渡って白星から見放されているのが現状だ。
前節の青森山田戦も前半に菊浪涼生のFKがクロスバーを叩くなど、先制のチャンスも十分にあった中で、後半に入るとすべてCKの流れから3失点を喫して、最終的なスコアは0-3。1年生ボランチの神田泰斗や、U15に所属している中学3年生センターバックの熊田佳斗といった若い戦力も着実に台頭しているが、どうしても結果が付いてこない。
鹿島アントラーズユース不動の守護神は、曽ケ端準GKコーチの代名詞とも言うべき背番号21を託されている岸野瑛太だ。2年生だった昨季からレギュラーを任され、プレミア昇格にも大きく貢献。今シーズンもここまでリーグ全試合にフル出場しており、的確な指示とチームを鼓舞する大きな声を出しながら、守備陣に安定感をもたらしている。
前節も敗れたとはいえ、個人としては好守を連発していたが、岸野にとって昌平は因縁の相手。アントラーズつくばジュニアユース3年時に、冬の高円宮杯準決勝で対戦したFC LAVIDAの選手たちが多数在籍していたからだ。土橋竜之介、芝碧斗、徳田誉も出場していたその試合は、1-4と完敗を突き付けられている。今季のプレミアでは前半戦のホームゲームに1-0で競り勝つも、今回はリベンジを果たされた格好に。ただ、個人としてのパフォーマンスは決して悪くなかった岸野の奮闘が、連敗ストップの実現には絶対に欠かせない。
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