欲しいのは勝利だけ!優勝と残留に向けて絶対に落とせない正念場inカシマ 鹿島アントラーズユース×大宮アルディージャU18マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第17節】
トップチーム昇格が内定している中で、戦線離脱していた前半戦は1試合の出場もなく、後半戦に入ってようやく帰ってきた右サイドバックの松本遥翔が、早くもそのクオリティを示している。プレミアデビューとなった第13節の市立船橋戦では、ルーレットで相手を剥がしたかと思えば、やはりトップ昇格内定の左サイドバック・佐藤海宏に正確なサイドチェンジを通すなど存在感抜群。はっきりと違いを見せていた。
中学時代はJFAアカデミー福島U-15WESTでプレーしていた松本は、キャプテンとして臨んだ3年時の高円宮杯で準々決勝まで勝ち上がったものの、最後はPK戦で敗退。実はその時の相手がアントラーズつくばジュニアユースであり、PK戦では1人目のキッカーとして登場すると、岸野からゴールを奪っている。そんな2人がチームメイトになり、今度は一緒に栄冠を目指すというのも不思議な縁。今回の試合も松本が攻守に発揮する質の高いプレーに注目したい。
大宮U18のキーマンには、1年時から試合に出続けてきた斉藤秀輝を挙げたい。上下動を繰り返しつつ、ポジショニングにも長けた右サイドバックは年代別代表の常連だが、負傷の影響もあって昨年開催されたU-17ワールドカップのメンバーには入れず、悔しい想いを味わった。
それでもこの夏はU-18日本代表に選出され、SBS杯に出場。本人も「人生の中でも初めてレベルだったんですけど、練習でたまたま良いボールが蹴れたら指名されました」というプレースキッカーも任され、新境地を開拓している。もちろん代表の経験を、残留争いに喘ぐチームに還元する必要があることは百も承知。「練習から1つ1つのパスだったり、1対1の強度で違いをしっかりと見せ付けていきたいなと思いますし、全体に共有しながらバチバチやっていきたいと思います」。右サイドを駆け上がる斉藤がどれだけ躍動できるかが、大宮U18の勝敗に直結することは間違いない。
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