かが屋・加賀が芸人20組の写真集を発売「ランジャタイの国崎さんはモデルのように表情を変えてくれて」
お笑い芸人きってのカメラ好きとして知られ、『ラヴィット!』(TBS)では「かが屋の絵になる写真旅」というコーナーを持ち、先ごろ開催された『THE W 2024』では公式カメラマンを務めた加賀翔(かが屋)。今年は関太(タイムマシーン3号)と鈴木もぐら(空気階段)をモデルにした写真集『まあるいふたり』(小学館)の刊行や、雑誌の企画で人気グラビアアイドルも撮影するなど、ますますカメラマンとしての需要が高まっている彼が、全20組の芸人を撮影した写真集『芸人地図』(東京ニュース通信社)を上梓した。カメラ歴10年を誇る加賀翔のカメラマンとしての実像に迫る。(前後編の後編)>>前編は下の関連記事からご覧ください。 【写真】芸人を撮影した写真集『芸人地図』を上梓した加賀翔 ──加賀さん自身、被写体になることも多いと思いますが、カメラマンに撮影されている最中に、プロの技術を盗もうと考えることもありますか? 加賀 ないことはないんですが、そもそも僕はカメラの知識に乏しいですし、コツコツやるのは得意なほうですが、そこまでカメラの才能があるとも思っていないんです。たとえばギタリストだったら誰かの曲を耳コピして、この音はこうして出すんだ、だったら自分はこうしようと学習していくと思うんですが、それが僕にはできなくて。カメラマンさんが撮影している姿を見て、こうやっているんだと想像して技術を盗むということができないんです。 ──独学でここまで上手いのはすごいことですし、『芸人地図』の写真は、どれも構図が素晴らしいです。 加賀 いやいや。本当に芸人の皆さんとロケーションの力ですね。皆さんの思い出の場所で撮影をしているので、ゆかりもあるし、いい表情をしてくれるんです。『芸人地図』は『TVガイドPERSON』の連載をまとめたもので、最初は僕も事前にロケハンも行っていたんですが、なかなか難しくなって。でも僕も慣れてきて、表紙で使われているマユリカさんの写真は、たまたま通りがかっただけのビルです。 ──芸人さんは撮りやすいですか? 加賀 圧倒的に撮りやすいです。撮られることを楽しんでくれる人は何でもやってくれますし、写真が苦手な人は、苦手だなという様がすごく出るので逆に面白いんです。だから写真慣れしているモデルさんなどと違って差が出やすいんですよね。 ──撮影時に緊張が伝わってきた芸人さんはいますか? 加賀 カゲヤマさんと、ななまがりの初瀬(悠太)さんです。特に初瀬さんはガチガチで、カメラを向けられると固まっちゃうので全部表情が一緒だったんですよ(笑)。 ──芸人さんの緊張をほぐすためにすることはありますか? 加賀 何もしません。そっちのほうが皆さんの見ている本来の姿ですからね。 ──何度も共演している芸人さんのほうが撮りやすいというのもありますか。 加賀 やっぱり事務所の先輩のモグライダーさん、きしたかのさん、共演経験の多いトム・ブラウンさんやきつねさんは撮りやすかったです。そもそも僕の大好きな芸人さんばかりで、日頃から好きなことを伝えている方々なので、毎回良い雰囲気で撮ることができました。 ──逆に加賀さんが緊張した芸人さんはいますか? 加賀 マユリカさんは憧れの先輩で、あまり“好き”を伝えていなかったので、最初は緊張しました。 ──撮られるのが上手いなと感じた芸人さんはどなたですか? 加賀 ランジャタイの国崎(和也)さんです。表情も砕けていますし、シャッター切るたびにプロのモデルさんくらいのスピードでポーズを変えてくれるし、すごいなと思いました。どこで、その感覚を掴んだのか不思議でしたね。