【高校ラグビー】規格外NO8ロケティ、日本語も守備も向上し2度目の花園へ、目黒学院/連載2
第104回全国高校ラグビー大会が、27日に開幕する。注目校を紹介する連載第2回は、目黒学院(東京第1)。昨季、衝撃デビューを果たしたトンガ人留学生、のNO8ブルースネオル・ロケティ(2年)が、2度目の花園に挑む。 昨季はルーキーながら“大暴れ”した。1回戦若狭東・敦賀工(福井)戦で2トライデビューし、2回戦静岡聖光学院戦ではハットトリック。3回戦で佐賀工に屈したが、大会通じて6トライ。「規格外」「将来の日本代表候補」と話題になった。 今季も、相手をなぎたおし突き進む破壊力は、健在だ。 11月10日の東京都第1地区予選決勝。成城学園戦では3トライを挙げ、5大会連続23度目の優勝に貢献した。昨季との違いは、防御面。前半25分に、相手のボールを奪って、そのままトライを決めた。「ディフェンスがよくなった。タックルとかプレッシャーとか」と手応えを明かす。竹内圭介監督は、メンバー選考の基準を「タックルする順で選んでいる」と明かすほど、守りを重視。チームの持ち味である「盾」を磨き、自身の「矛」も鋭さを増した。 攻撃の中心の自覚がある。FWリーダーを務めて「練習中めちゃめちゃ声出してます」と笑う。「結構やりました」と日本語の勉強もこなし、「もっと元気!」「ムードメーク!」とチームをもり立てる。昨季は「アタックはグッド、ディフェンスはちょっとミス」とたどたどしかったが、今では「日本の食べ物おいしい。焼き肉めちゃくちゃおいしい」と流ちょうに話すほどに成長した。 夢は大きく「早く日本代表やりたいです。ワールドカップ行きたいです」と描く。憧れの選手は「去年と変わっていない」と、同校OBで同ポジションの日本代表テビタ・タタフの名を挙げる。27年オーストラリアW杯での共闘を見据えつつ、先輩が届かなかった日本一へ目を向ける。「花園で強いチームに勝ちたい」と力強い。 今大会はBシードとして2回戦から登場。30日に報徳学園(兵庫)と仙台育成(宮城)の勝者と対戦する。ターゲットは「桐蔭(学園=神奈川)」。今春の選抜大会準々決勝で敗れた相手を指名した。高校ナンバーワンを目指して、ロケットスタートを切る。【飯岡大暉】 ◆ロケティ・ブルースネオル 2008年1月21日生まれ、トンガ出身。3歳でYoutTubeを見てラグビーを始め、23年3月に来日。目黒学院中から目黒学院に進学。ポジションはNO8。目標の選手は同校OBで日本代表NO8テビタ・タタフ。185センチ、110キロ。