【筆ペンで気軽に水墨画2】味わいが一気に深まる「濃淡」「にじみ」「かすれ」「ぼかし」のテクニック
日本のみならず、近年は海外でも人気が高まっている水墨画。「奥が深くて難しそう」と感じる人でも大丈夫です。肩ひじ張らず気軽に取り組める「筆ペン水墨画」の愉しみを教えます(画◎小林東雲 構成◎浦上泰栄 撮影◎本社・武田裕介) まずは基本の「点」「線」「面」から * * * * * * * ◆ステップ2)表現テクニックを身につけよう 「面」の応用とも言える「にじみ」や「ぼかし」などの表現技法に挑戦。水墨画らしい濃淡の味わいが一気に深まります 【濃淡】 墨の濃淡は水墨画の醍醐味の一つ。穂先につける水や墨の量を調節して、ちょうどいい濃さ、淡さを見つけて (1)先隈(淡)(さきくま) 水筆ペンの先端に淡墨筆ペンをつけて描くと、初めの墨色が次第に淡く消えていく表現ができる (2)先隈(さきくま) 筆あとの先端を濃くする技法。淡墨筆ペンの穂先の先端に濃墨筆ペンの墨をつけて描く (3)元隈(もとくま) 絵の先端部を淡く描く技法。淡墨筆ペンの穂先を水でゆすぎ、穂の根元に墨を残して描く
【にじみ】 自然にやさしく広がる墨が、静けさや穏やかさを表現。広範囲の場合は霧吹きを用いても
【かすれ】 筆ペンの穂先に残す墨の量と、筆運びの速さ、強さを組み合わせて、さまざまな「かすれ」を描く
【ぼかし】作品に深みや奥行きを生む「ぼかし」は、街並みや自然の景色を描くときに欠かせないテクニック ◆応用テクニックを使うと奥行きや深みが生まれる (構成=浦上泰栄、撮影=本社・武田裕介)
小林東雲