【MLB】オリオールズがアスレチックスの剛腕メイソン・ミラー獲得を狙う マーリンズ・スコットにも興味
2年連続の地区優勝、そして42年ぶりとなるワールドシリーズ制覇に向けて、投手陣の強化を目指しているとみられるオリオールズ。充実したファーム組織を武器に、タリック・スクーバル(タイガース)の獲得に乗り出していることが報じられているが、剛腕メイソン・ミラーの獲得に向け、アスレチックスとも接触しているようだ。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者が報じている。ミラーの獲得には莫大な対価が必要になるとみられるが、球界最高のファーム組織を持つオリオールズはどのチームよりも有利な立場にあると言える。 現在25歳のミラーは、2021年ドラフト3巡目指名でプロ入りし、昨年4月にメジャーデビュー。2年目の今季はクローザーとして起用されており、前半戦は33試合に登板して39回2/3を投げ、1勝1敗15セーブ、防御率2.27、70奪三振の好成績をマークした。オールスター・ゲームでも104マイルの剛速球を投げたように、4シームとスライダーの2球種で打者をねじ伏せるパワーピッチングが最大の魅力だ。FAになるのは最速でも2029年シーズン終了後であり、保有可能期間が5年半も残っているため、獲得には莫大な対価が必要となるはずだ。 オリオールズには球界最高のプロスペクトであるジャクソン・ホリデイがおり、ほかにもサミュエル・バサヨ、コビー・メヨ、コルトン・カウザー、ヘストン・カースタッドといった有望な若手野手を数多く揃えている。もし他球団との争奪戦になった場合、オリオールズが有利な立場にあることは間違いない。ただし、将来的にチームの主力になるであろうプロスペクトたちを大量に放出してまでミラーを獲得することが本当にチームにとってプラスになるかは慎重な判断が必要だろう。 なお、ヘイマン記者によると、ブルペン強化を目指すオリオールズが獲得を狙っているのはミラーだけではないという。ミラー同様にオールスター・ゲーム初選出を果たしたタナー・スコット(マーリンズ)にも興味を示しているようだ。オリオールズ在籍経験もあるスコットは現在29歳で、今季は39試合に登板して6勝5敗14セーブ、1ホールド、防御率1.34をマーク。今季終了後にFAとなるため、ミラーよりも圧倒的に安値で獲得できるはずだ。来季になれば守護神フェリックス・バティースタが復帰してくることを考えると、ミラーよりもスコットのほうが現実的な補強ターゲットと言えるかもしれない。