【2025年ペット業界予測】高まるフードの“健康&高級志向” フリーズドライフードはますます普及、サプリメントも主流に その“子”に合わせたオーダーメードも進化
「うちの“子”は全員アレルギーがあるので食事には気を使っています。素材にこだわったナチュラルドライフード(2.72kgで7040円)と、手作りフードを冷凍させたもの(2日分で2200円)を混ぜて主食にし、そこに免疫力を高めるアガリクス(1本8430円)をかけたものを毎日与えています」 【写真】お皿の上のご飯を見つめる小型犬。キュートな姿
そう話すのは、都内で小型犬3匹(体重3kg未満)と暮らす会社員のTさんだ。
“ナチュラル”ドライフードが人気に
ペットの食費はこれにおやつも入れると、月に6万円を超える(1匹1日約700円)という。このTさんの意識が特別高いわけではなく、ペットの食事への健康志向は年々高まっていると、犬や猫の食の専門家・ペットフーディストの土屋まどかさんは言う。 「かつてペットの食事といえば普通のドライフード一辺倒でしたが、いまは“ナチュラル”ドライフードの人気が高まっています。これは、自然素材・天然素材を使用し、人工的な保存料や香料、着色料などの添加物を加えていないペットフードのこと。10年以上前から徐々に広まり始め、この5年ほどで種類が急増しました。 また、最近注目され、2025年以降ますます普及しそうなのが『フリーズドライフード』。これは冷凍した食材を真空状態で乾燥させたもので、熱に弱い栄養が摂取できるだけでなく、軽くて長期保存が可能なため、災害時の保存食として便利なんです。ただ、フリーズドライフードだけの食事にした場合、体重5kgの子で1日分の食費が約2000円になるケースもあります」(土屋さん・以下同) 1日2000円とは“自分の食費より高い”という人も多いだろう。しかも、原材料費や輸送費の値上がりで、価格が上がる可能性もあるという。また、サプリメントの活用も主流になっている。 「最も人気が高いのが関節ケア用サプリメント。いまは“緑イ貝”(※二枚貝の一種。たんぱく質や必須アミノ酸、オメガ3脂肪酸、コンドロイチン、コラーゲン、ヒアルロン酸などが豊富)の成分が注目されています。血液をサラサラにして抗炎症効果を期待できるオメガ3脂肪酸を含むオイルも犬猫ともに高い人気を誇り、2025年以降も注目が続くと思います」 ペットの食事は今後、その“子”に合わせたオーダーメード化がますます進化していくだろう。 ※女性セブン2025年1月2・9日号