ついに10年ぶりの日高へ。CRF250Lで完走を目指した2日間【最新国産トレールバイクで伝統の日高エンデューロに挑戦! 宮崎大吾の日高参戦記 VOL.6】
出発直前に仕上がったCRF250L
出発直前に仕上がったCRF250L。サスペンションは前回の記事での試乗のみ。ブレーキパッドやグリップなどはぶっつけ本番でしたが、最初のゲレンデのCTを走り、サスペンションや滑りにくいグリップ、しっかり止まるブレーキパッドが助けてくれていることを実感しました。iRCのGX20と140サイズの中古ムースは、空気圧で言うと0.6-7キロくらいでしょうか。やや硬めではありますが、林道ツーリングのイメージで捉えればちょうどいいくらい。実はフロントは今回ヘビーチューブだったのですが、こちらはパンクのリスクを考えて1.3キロくらいで走りました。レギュレーションではフロントはモトクロスタイヤを装着しても良いのですが、私は少し硬めのGX20が気に入っていて、重量のあるCRF250Lには最適かなと思っています。結果として前後とも日高の全ての路面に置いて抜群のグリップをしてくれました。 前日に下見していて川が深くないことを確認していましたが、やはりここも絶対に転倒したくないので、超安全走行(遅いだけ!?)でクリア。編集者である私はここで水飛沫をバッと上げたら絵になるのは分かっているのですが…慎重派だから攻めないのです。
いよいよルートの林道へ
いよいよルートの林道へ。オンタイムエンデューロはテストがクローズアップされがちで、カメラマンも基本的にテスト走行を中心に撮影するものです。壮大なルートの撮影場所選定や移動も大変ですし、トップライダーのテスト走行撮影にも間に合わないから、これは致し方ないこと。ですが、スキルに自信のない私のような参加者の目線から言えば、やはりルートが気になります。どれだけ長いのか? 難しいのか? ミスなく走れるのか? 時間に余裕があるのか? それらは自分で走り体感することでしかわからず、評価もできません。 それにしても、走っても走っても終わらない林道。めちゃくちゃ長くて走りごたえがありました! 北海道らしい高速林道はCRF250Lのトレール力が発揮され、快調そのもの。挙動も極めて安定しているので、ほとんどシートに座りっぱなしでもこなせます。そしてお尻も痛くなりにくいのです。ただし、レーサーに比べて重量があるので、少しでもフロントのラインを外すと振り子のように振られるというか、不安定になる場面もあります。これは低速区間でも高速林道でも同じでした。したがって、いつも以上に前輪の位置やクラッチ、アクセルワーク、ブレーキワークなどに気を使いました。言い方を変えれば、より「正しい乗り方をする」べきだということ。レーサーは軽さとパワーでなんとかなる、誤魔化せることもありますが、そうはいかないのです。1989年に社会現象を起こした映画「ドゥ・ザ・ライト・シング」が好きだった私。走りながらその言葉を頭に念じながら走り進めたのでした。「正しいことをせよ!」と。 しかし全てが順調というわけにはいかず、TC1ではまさかの10分遅着。油断せずに粛々と進んでいたはずなのに、こんなにも遅れていたことに愕然。周りのライダーも同様で多くのライダーが遅着していました。昨年はみんなで写真を撮りあったり後続ライダーを待ったりする余裕があったという和泉拓選手も同じくOPEN-Aクラスに参戦していましたが、みなさんこぞって遅着でした(笑)。まあ全日本クラスではなく、OPENクラスなので笑い話ですみましたが、やはり走ってみないとわからないのが、オンタイムエンデューロの怖さであり醍醐味というわけです。私自身はルート最初の小さな丸太でリアが滑って転倒したことを皮切りに、その後も数回転倒してしまいました。いつの間にかサイド後部に穴を開けて配線類が剥き出しに。ガソリン給油地点で指摘され、いただいた針金やタイラップでまとめてことなきを得ました。 タイムアタックであるテストでも絶対に転倒したくない私は、とにかく慎重に走ります。時に後続のライダーに道を譲ったりしながら。鬼門のXT、急な下り坂は実は最近ダートスポーツ誌での鈴木健二選手のライテク取材で乗り方を教わっていたので、問題なく下ることができましたが、終盤に待ち構えるヒルクライムで失敗。勢いが足らずあと数メートルというところで停止した私は、なんとかバイクをコカさずに向きを転回。そうしたら、存在に気づかなったエスケープラインを発見(このエスケープに気づかなかったライダー多数)し、なんとかクリアしました。
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