《変化する血圧の健康基準値》「140mmHgを超えてもすぐに受診しなくていい」と緩和 降圧剤で強制的に血圧を下げることへの懸念も
血圧は少々高くても問題ない?
そもそも降圧剤には効果が疑わしい点がある。精神科医の和田秀樹さんが指摘する。 「11年前、製薬企業が降圧剤の効果をよく見せるために、臨床データの不正を行った事例がありました。充分なエビデンスがないのに基準値が厳しくなり、薬が処方される“高血圧患者”が増える背景には、製薬企業と医療界の密接な関係もあると考えられます」 そもそも血圧は少々高くても問題ないと和田さんは続ける。 「100才以上のご長寿高齢者を見ていると、約6割に高血圧の既往があり、明らかに血圧が高い人も多い。約20億円を稼いでいる88才の現役デイトレーダーの藤本茂さんは、上の血圧が246mmHgですが、下げると頭の働きが鈍くなるからといって薬をのんでいません。200を超えるような状態が長期的に続けば危険かもしれませんが、血圧が高い方が脳の働きはいい傾向にあるのは事実です」 岡田さんもこう言い添える。 「血圧は年齢によって変化し、高齢になれば上昇するのは当然のこと。加齢で血管が硬くなると血流が悪くなるので、脳に血液を送るために自然と血圧が上がるのです。 逆に高齢者が血圧を下げすぎると転倒による骨折や脳梗塞、認知症のリスクが高まります」 ※女性セブン2024年11月28日号
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