井上尚弥と推定30億円契約締結サウジ長官「25年にビッグファイトする」世界戦招致に超熱心
【リヤド(サウジアラビア)4日=藤中栄二】プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)が、サウジアラビア政府直轄プロジェクト「リヤド・シーズン」との大型スポンサー契約を結んだ。2日夜に所属ジムの大橋秀行会長(59)らとリヤドに到着した井上はこの日、サウジアラビア総合娯楽庁トゥルキ・アラルシク長官と対面。総額約30億円(推定)契約の合意文書に調印した。サウジアラビアと日本の友好関係樹立70周年の節目に合わせ、両国の架け橋となる「顔」に任命された形となった。 アラルシク長官は自らのワーキングハウスなどに井上を招き、合意文書を交わすなど熱心な姿勢を示している。来日中だった10月24日には井上と所属ジムの大橋秀行会長(59)らと初めて接触。「今回、実際にサウジアラビアに来ていただいて素晴らしい体験だ。私は先週、日本へ井上選手に会いに行った。協議を続けて大きな合意に達することができた」と手応え十分の表情を浮かべた。 さらに「2025年にビッグなサプライズとして、ともに歴史をつくるため、井上選手にリヤド・シーズンのアンバサダーを務めてもらうことになりました。私たちは日本、日本市場に多大な関心を持っている。日本のみなさまにぜひ親しみを感じてもらうのが目的だ。そしてもう1つ、井上選手に2025年に関するビッグプロジェクト考えている」と解説した。 今回のスポンサー契約の合意文書には、サウジアラビアでの試合に関する内容は含まれていない。しかし、ビッグプロジェクトについてアラルシク長官は「来年、サウジアラビアでファイトするということ。大きなファイト、大きな試合になる」とキッパリ・井上のサウジアラビアでの試合実現に向け、全力を注ぐ覚悟を示していた。