旅の新トレンド「分散型ホテル」おすすめ 10
現在ある8棟のうち、6棟は空き家となっていた古民家を活用したもの。三方が庭で囲まれた「千草」(写真)は、額縁のような窓から美しい庭を眺められたり、専用庭付きの「青藍(せいらん)」では庭でバーベキューを楽しめたり、定員2名の「月白(げっぱく)」にはベッドルームに星を眺められる天窓が付いていたり……と、宿泊する棟によって楽しみ方も変化する。 また、新築棟の「檸檬」はユニバーサルデザインになっており、より多くのゲストに対応できるのが嬉しい。
「日本色」の各棟には囲炉裏もしくは七輪を完備。食事付きプラン以外にも、地元の干物店や鮮魚店で魚介類を購入するなどして、バーべーキュースタイルの食事に舌鼓を打つのもおすすめ。火の準備はスタッフが行ってくれるのでご安心を。 朝食は、用宗の美味をよく知る地元のお母さんが宿泊棟まで来てもてなしてくれるサービスが。用宗特産のしらすをはじめ、近所の干物屋さんで仕入れた海の幸など、素材にこだわった和定食がお腹を満たしてくれる。
用宗には、水質の良さで知られる用宗海水浴場をはじめ、100%天然温泉に浸かれる温浴施設「用宗みなと温泉」、静岡の食材をつかった絶品ジェラートが食べられる「LA PALETTE」、複数の商業店舗が集まる「ハットパーク用宗」、飲食店が入る「みなと横丁」、さらにアートギャラリー「バンダーラ」など、コンパクトなエリアに魅力的なスポットがずらり。ちょっと早起きして、早朝のしらす漁を見物するのもお忘れなく。 日本色 住所/静岡県静岡市駿河区用宗4丁目 20-12 HUTPARK用宗1F(レセプション) tel. 054-257-5111
商店街HOTEL 講 大津百町/滋賀・大津
その昔、東海道五十三次最大の宿場町として栄えていた滋賀県大津。そのにぎわいを取り戻し、さらに「今後100年使用できる」ことを目的として、空き家だったアーケード商店街の町家7棟を分散型ホテルとして蘇らせたのが「商店街HOTEL 講 大津百町」だ。 運営するのは、「里山十帖」「箱根本箱」など、人気ライフスタイルホテルを展開する「自遊人」。町家の設計は建築家の竹原義二氏が、庭の景観設計は荻野寿也氏が担当し、施工は「講」オーナーでもある地元の工務店「谷口工務店」が行った。 ラグジュアリーホテルのようなデザイン面はもちろん、実用性と快適性も高めたリノベーションを実現している。