旅の新トレンド「分散型ホテル」おすすめ 10
もうひとつの宿泊棟、「宿チャリンコ」は、当時の自転車屋の面影を残す昭和レトロな空間。自転車を乗り入れられる客室や、レンタサイクルの用意もあり、サイクリストたちに愛されるカジュアルな宿となっている。
そしてぜひ利用したいのが、「GOSE SENTO HOTEL」開業とともにリニューアル復活した「御所宝湯」。滞在期間中宿泊者は入り放題だ。創業は大正5年とされる歴史ある銭湯で、町の社交場として親しまれてきたのだとか。 創業当時の浴槽は残しつつ、フィンランド式サウナと露天水風呂を新設。ととのいスペースも併設し、葛城山から吹きおろす風を感じながらの外気浴を楽しめる。「RITA 御所まち」には客室風呂が、「宿チャリンコ」には共用シャワーがあるけれど、ぜひこのレトロモダンな空間で、旅の疲れを癒したいもの。
モーニングとディナーは、御所の古民家を改装した「洋食屋ケムリ」で舌鼓を。葛・鴨に代表される御所ならではの食材を生かしたローカル・ガストロノミーを、地酒「風の森」とともに楽しめる。宿泊者以外の利用も可能なので、御所を旅した際にはぜひ利用してみて。 GOSE SENTO HOTEL 住所/奈良県御所市西町1069(RITA 御所まち)奈良県御所市鴨口町1087(宿チャリンコ) tel. 0745-49-0854
HOTEL VMG RESORT KYOTO/京都
日本国内で多くの分散型ホテルを手がける「VMG HOTELS & UNIQUE VENUES」が、フラッグシップとなるハイエンドホテルとして2020年8月にオープンさせたのが「HOTEL VMG RESORT KYOTO」。 宿泊客の拠点となるのは、東山エリアと鴨川エリアにある2つの宿泊棟と、朝食会場などとして利用される岡崎エリアの「平安神宮会館 神苑」。この3つを回遊することで、京都の街全体に宿泊するような、贅沢かつスケールの大きな京都旅行を叶えてくれるホテルとなっている。
東山エリアにある宿泊棟で、フロントも兼ねる「寧々」は、古くからの家並が残る“ねねの道”に位置。元は料理旅館だった建物をリノベーションしており、風格のある外観はそのままに、中に入るとモダンでラグジュアリーな空間が広がっている。檜風呂付きの客室、八坂の塔が見える客室、高台寺が見える客室など、いずれも選びがたい3室が入る。 もうひとつの宿泊棟は、鴨川エリアにある「了以(りょうい)」。多くの老舗名店が立ち並ぶ木屋町に佇む、元老舗料理旅館を受け継いだ客室棟だ。折上格天井(おりあげごうてんじょう)など職人の技が光る内装が特徴で、すべての客室がリバービューとなっている。