39県の「宣言」解除 安倍首相が会見(全文1)残る8都道府県も21日めどに評価
安倍晋三首相は14日午後6時、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「安倍首相が会見 39県の「緊急事態宣言」解除を表明(2020年5月14日)」に対応しております。 【動画】安倍首相が会見 39県の「緊急事態宣言」解除を表明 ◇ ◇
解除の客観的な基準を策定
司会:ただ今より安倍晋三内閣総理大臣によります記者会見を行います。本日も密を緩和するという趣旨で、皆さま方の間隔を確保させていただいております。従いまして、皆さまが発言あるいは質問をされるときにはマスクを取り外しいただいて結構でございます。初めに総理から発言がございます。皆さま方から、そののちご質問をいただくということで進めさせていただきたいと思います。それでは総理、よろしくお願いいたします。 安倍:本日、関東の1都3県、関西の2府1県、そして北海道を除く39県について緊急事態宣言を解除することといたしました。その判断については今回、専門家の皆さまのご協力を得て、感染の状況、医療提供体制、監視体制の3つについて、具体的な数値なども含め解除の客観的な基準を策定いたしました。 2週間前と1週間前を比べ新規の感染が減少傾向にあること、直近1週間の合計で10万人当たり0.5人以下に抑えられていること、さらには感染経路が分からない感染者の発生状況などを総合的に判断することといたしました。そしてこうした基準にただし、39県についてはいずれも今後、徹底的なクラスター対策を講じることで感染拡大を防止できるレベルにまで抑え込むことができたと判断いたしました。
80超の業界ごとに予防ガイドライン策定
重症者も減少するなど、医療提供体制も改善しており、検査システムも新規感染者の動向を適切に判断する上で十分に機能していると考えます。こうした評価について尾身会長をはじめ諮問委員会の専門家の皆さんの賛同を得て、今月末までの期限を前倒しして、本日付で39県の緊急事態宣言を解除することといたしました。このあとの政府対策本部において決定いたします。 残りの8都道府県では感染者数の大きな減少に加え、人工呼吸器が必要となる重症者も、東京や大阪ではピーク時の6割ぐらいまで減少していますが、まだリスクが残っていると考えます。引き続き気を緩めることなく外出自粛などにご協力をお願いいたします。地方への移動も控えていただきたいと思います。1週間後の21日をめどに、もう一度、専門家の皆さんにその時点で今回決定した解除基準にただして評価いただき、可能であれば31日を待つことなく解除する考えです。 医療従事者の皆さんの献身的なご努力に対しまして、あらためて敬意を表します。懸命な治療によって、退院などで感染症から回復した方は累計で1万人を超えました。逼迫した医療現場の状況も、全体として改善傾向にあります。一時700人近くまで増加した全国の新規感染者は、このところ毎日100人を下回る水準で推移しています。この1カ月で7分の1以下に減少しました。全ては徹底的な外出自粛などの要請にご協力してくださった国民の皆さま1人1人の行動の結果であります。あらためて心より感謝申し上げます。 そして多くの地域における緊急事態宣言の解除によって、ここからコロナの時代の新たな日常を取り戻していく、今日はその本格的なスタートの日であります。レストランなどの飲食店、百貨店や商店街、各種の商店、映画館、劇場、博物館や美術館などの文化施設、公共交通機関、さらにはホテルや旅館、80を超える業界ごとに専門家の助言の下、本日、感染予防のためのガイドラインが策定されました。これは現場で働く皆さんを感染リスクから守るための指針であり、そして消費者の皆さんに安心してそれぞれのサービスや施設を利用いただくための指針でもあります。解除された地域を中心に、事業者の皆さまにはこのガイドラインを参考に事業活動を本格化していただきたい。新たな日常を共につくり上げていきたいと考えます。