井岡一翔が挑むフェルナンド・マルティネスが発熱で公開練習を中止 陣営は「安静にしていれば大丈夫」
◆プロボクシング ▽WBA世界スーパーフェザー級(58・9キロ以下)挑戦者決定戦12回戦 堤駿斗―レネ・アルバラード▽WBA世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 フェルナンド・マルティネス―井岡一翔(12月31日、東京・大田区総合体育館) 前WBA世界スーパーフライ級王者で同級6位・井岡一翔(志成)の挑戦を受けるWBA世界同級王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)が26日、都内の志成ジムで練習を公開する予定だったが、微熱を訴え、練習は中止となった。 ジムに姿を見せなかったマルティネスに代わって、ロドリゴ・カラブレッセ・トレーナー兼マネジャーが取材に対応した。同氏は「マルティネスはトロピカルな気候の国から来て、日本の寒さに驚いていた。一生懸命、寒さをしのごうとしたが影響を受けてしまったので、今日は来られない」と説明した。 マルティネスはアルゼンチンからスパーリングパートナーを求めて、米国フロリダ州マイアミで4週間のトレーニングキャンプを行ったあと、ロサンゼルス経由で20日に来日。その際には「私は冬は好きじゃないけど、そんなに長くいないし、服を着て対策すれば大丈夫」と話していたが、カラブレッセ氏によると「さすがに日本は寒かったようで、今朝からは微熱が出た。平熱は37度で今日は37・8度と微熱だったが、これ以上上がらないように練習はとりやめた。移動も寒さを受けるので防ぎたかった。これから病院に行くけど、安静にしていれば大丈夫」と、試合が中止になるようなことはないと説明。あくまでも大事を取っての休養であることを強調した。 「体重も(リミット=52・1キロ以下=まで)あと2キロと問題ない。練習もやってきたし、パーフェクト」とカラブレッセ氏。寒さ対策として、「練習場は閉め切り、移動時間は極力減らしたい。ビタミンCを摂取したりしてする」という。マルティネスは、東京タワーの見える寺院の境内でトレーニングする光景をSNSにアップするなど、来日後も精力的に体を動かしてきた。「練習はお昼で気温は11~12度くらいあったし、影響があったということはない」とトレーナーは説明した。 今年7月、当時IBF王者だったマルティネスはWBA王者だった井岡と統一戦で戦い、3―0の判定勝ち。2本のベルトをまとめた。手数で勝り、序盤からペースを渡さなかった。今回の再戦について、カラブレッセ氏は「1ラウンドからアグレッシブにいくことはない。相手の出方を待って、ゆっくりとした立ち上がりになるだろう」と見込む。マルティネスは来日した羽田空港で「12ラウンド戦って判定になることはないだろう。それよりも2ラウンドくらい早く終わるのでは」と10ラウンド決着をにおわせている。カラブレッセ氏は「KOというのは自然に出てくるもの。フェルナンドはライバルを読む力がある。井岡に与えるパンチの量は今回の方が多くなると思う」と予告した。同氏は「我々は勝ちに来たチーム。我々がしっかりフェルナンドの面倒を見るので試合は大丈夫」と重ねて強調していた。 戦績は35歳の井岡が31勝(16KO)2敗1分け、33歳のマルティネスが16戦全勝(9KO)。 試合はABEMAで無料生配信される。
報知新聞社