元巨人コーチが本音評価「巨人は田中将大で“何勝勝てる”計算はしてないはず」小笠原道大が語る「一番大きな補強はライデル・マルティネスでしょう」
現役時代、巨人のリーグ3連覇に貢献した小笠原道大さん。引退後は巨人の二軍・三軍コーチを務めた小笠原さんに今オフの積極補強について聞いた。【全2回の前編/後編も公開中】 【写真】「い、イケメン!」23歳だった小林誠司の超爽やか笑顔&「似合ってる?」巨人ユニが新鮮なマー君(11番)などすべて見る ◆◆◆
「何勝勝てる」計算はしてないはず…
――ストーブリーグで巨人が活発な動きを見せています。まず、菅野智之投手(35歳)のメジャーリーグ移籍(ボルティモア・オリオールズに決定)はどう見ていますか? 1年1300万ドル(約20億円)と報じられています。 小笠原道大(以下、小笠原) 35歳という年齢に対して世間的にはいろいろな見方があるかもしれませんが、素晴らしい挑戦だと思います。過去の実績に加えて、今年はしっかりと仕事をして、15勝という結果も残した。いち野球人として応援したいですね。実際に投げてみないとわからないところはありますが、彼はコントロールがいいので。どういった使われ方をするのか注目していきたいです。 ――巨人視点に立つと先発の柱が抜けることになります。 小笠原 もちろんベンチとしては、計算が立つ投手がいなくなるのは痛いところです。若い投手が育ってくれれば、というところでしょうね。 ――投手陣の補強のひとつとして、楽天を退団した田中将大投手(36歳)の獲得が正式に決定しました。報道によると年俸1億6000万円プラス出来高(推定)とのことです。 小笠原 どういった意図で獲得したのか、ですよね。今年はほとんど投げていないに等しいので(※一軍登板は1試合のみ)。普通に考えれば、「いくつ勝てる」といった計算はしていないはず。ただ、環境が変わったことでもう一花咲かせることはありますからね。一概に切り捨てることはできないでしょう。加えて彼の場合は、これまでの経験を若い選手に伝える役割というのもあるんじゃないですか。
「あくまでも復調すれば、という話」
――実際、田中投手が先発ローテーションに入る可能性はあるのでしょうか。日米通算197勝と節目の200勝が目前に迫っていることで、「記録達成までは先発で投げさせるのでは」という見方もありますが……。 小笠原 チームに合流して、首脳陣が判断するまでにしっかりとしたものを見せられれば、ローテーションに入る可能性はある。それが厳しければ開幕時にはいないでしょうね。記録は関係なく、あくまでも上で投げられるレベルまで復調すれば、という話だと思います。 ――巨人という球団に入ることで、田中投手の意識が変化する部分などはあるでしょうか。チームメイトには小学生時代にバッテリーを組んだ坂本勇人選手(36歳)もいます。 小笠原 まずはしっかりと自分の置かれた立場を認識して、やるべきことをやる。本当にシンプルに、100%目の前のことに向き合って、結果を出す。それ以外のことは考えなくていい。「巨人だから」とか「坂本がいるから」といったことを考えるのは、余裕が出てきてからでいいでしょう。 ――小笠原さんとしては、田中投手にどういった役割を期待しますか? 小笠原 来年は菅野が抜けた穴を、先発陣全員が2勝ずつくらい上乗せすることでカバーしたい。そこに田中将大がどれだけ貢献できるか、ですね。
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