「惑星」の新たな定義案が発表される 数値的な定義と分かりやすさを両立
■付録: 議決および案の原文と日本語訳
1. 第26回国際天文学連合総会決議5A(IAU Resolution 5A for GA-XXVI)の惑星(planet)の定義は次の通りです。 A planet [1] is a celestial body that (a) is in orbit around the Sun, (b) has sufficient mass for its self-gravity to overcome rigid body forces so that it assumes a hydrostatic equilibrium (nearly round) shape, and (c) has cleared the neighbourhood around its orbit. Footnotes: [1] The eight planets are: Mercury, Venus, Earth, Mars, Jupiter, Saturn, Uranus, and Neptune. 「惑星 [1] は、(a)太陽の周りの軌道にあり、(b)自身の重力が剛体力に打ち勝つのに十分な質量を持つことから静水圧平衡の状態の(ほぼ球の)形にあると推定され、(c)軌道上から近隣の他の天体を排除している天体である。 注釈: [1] 8つの惑星は、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、そして海王星である。」 2. 2018年に国際天文学連合委員会F2(Commission F2 Exoplanets and the Solar system)が提案した、暫定的な太陽系外惑星の定義は次の通りです。 天体の実際の質量が重水素の熱核融合の限界質量を下回り、恒星、褐色矮星、または恒星の残骸を周回し、中心天体との質量比がL4/L5不安定性(中心天体に対する質量比は 2/(25+√621)≒1/25 未満)よりも下のものは「惑星」であり、どのようにして形成されたかは関係ない。 太陽系外の天体が惑星と見なされるために必要な最小の質量/直径は、太陽系で使用されるものと同じである必要があり、これは自身の重力が剛体力に打ち勝つのに十分なことと、軌道上から近隣の他の天体を一掃していることである。 Source Jean-Luc Margot, Brett Gladman & Tony Yang. “Quantitative Criteria for Defining Planets”. (The Planetary Science Journal) Holly Ober. “Scientific definition of a planet says it must orbit our sun. A new proposal would change that”. (University of California, Los Angeles)
彩恵りり / sorae編集部