味は一流、値段はお得!! “ブランド和牛のフードロスをなくしたい!”から生まれた「モッタイナイビーフ」
現在のところ、モッタイナイビーフのサイトでは、ステーキサイズの霜降り肉、かたまり肉、焼肉用など和牛、国産牛のさまざまな部位をミックスし、500g~1㎏分をセット販売している。最高級ブランド牛も混ざって1kgで5980円。コスパは最高だ。事実、利用者から「なかなか買えない和牛を思いきり楽しめた」「どうせ切り落とし肉だろうと思っていたら、和牛の大きなステーキ肉が入っていて驚いた」などの賞賛の声が寄せられているという。 「提供しているのは、いわゆる“ワケあり”肉ではなく、あくまで“もったいないお肉”。買っていただいた皆さん、まずは端材や規格外とは思えない、ステーキ肉そのもののような見た目などに驚かれるようですね。焼いたり、煮たりと、さまざまな料理に活用されています。弊社商品はリピーターが多いのが特徴で、知り合いにも『おいしいし安いから食べてみて』と薦めていただいているようです」 モッタイナイビーフをつかった料理イベントもたびたび開催。そのひとつ、東京・日本橋のクラフトビールスタンド「Omnipollos Tokyo(オムニポヨス トウキョウ)」で開かれたイベントを筆者も訪ねてみた。
いただいたのは写真左の料理。ステーキはまさに、味も形もサシの入った高級ビーフステーキで、「これのどこが端材なの?」という感じだ。肉豆腐は、牛肉のダシが豆腐にもよ~く染みていて、ビールが進む進む! そして、何より驚いたのが、記事冒頭の写真、紙製カップに入った、生ビーフジャーキー。ひたすら堅くしょっぱいだけのアメリカ土産のアレとはまったく別物のジャーキーがそこにはあった。やわらかくジューシーで、食感も味も焼肉の上カルビ! これには驚いた。モッタイナイビーフ、完全にふつう(?)の高級和牛、最高の食材じゃん!
東京食肉市場で感じた「命をいただく」ありがたさ
そういえばモッタイナイビーフの名前には、「もっと多くの人に、和牛のおいしさを知ってもらいたい。知らないなんてもったいない」という想いも込められているのだった。たしかに、これを食べないなんてモッタイナイ! 「たとえば東京食肉市場は、多くの方が利用される品川駅のすぐそばにありながら、あまり存在を知られていません。魚介類や野菜の豊洲市場のように、食肉市場ももっと広く皆さまに知っていただきたい。10月には、ここで一般の方々に向けた『東京食肉市場まつり』も開催されます。モッタイナイビーフも披露しますので、ぜひお越しください」 その東京食肉市場では、毎日競りがおこなわれ、競り落とされた和牛はそれぞれの卸業者の作業場に運ばれ、加工されてる。その一部を見学させてもらったが、生産者だけでなく、本当に多くの人の手を経て私たちの肉食が成り立っていることがよくわかった。ここでは、「私たちは日々、命をいただいて生きている」ということを強く実感できたのだ。