「 Cookie廃止 後、ゼロパーティデータとAI活用が鍵に」:株式会社ZEALS 遠藤竜太 氏
ーー多くのベンダーからCookieレスのギャップを埋める代替ソリューションが提案されているなかで、ブランド、パブリッシャーが自分たちに最適な選択をする上で、どのような視点を持つべきでしょうか。
「顧客とのエンゲージメントを高めること」と、それをAIによって可能にしていくという視点だと思います。そのためのポイントは3つ挙げられます。まずは、自社の顧客との接点を洗い出し、それぞれのタッチポイントにおける顧客の行動やニーズを分析することが必要です。 たとえば、Webサイト、アプリ、店舗などのあらゆるタッチポイントを洗い出し、そこでの顧客の行動やニーズを詳細に把握します。その上で、それぞれの接点においてどのようなコミュニケーションが必要かを検討します。 顧客の興味や関心に合わせた情報提供、双方向的なコミュニケーション、エンゲージメントを高めるコンテンツ配信など、適切なコミュニケーション戦略を立案することが求められます。 さらに、AIを効果的に活用して今までできなかった、パーソナライズなマーケティングを実現させることも重要です。顧客データの分析、チャットボットによる顧客対応、パーソナライズされたコンテンツ配信など、AIを駆使することで、より効率的で効果的なマーケティングを実現することが可能となります。 これにより、人的リソースを最適化し、より重要な顧客対応や戦略的な活動に集中することができます。 また、ソリューションを選択する際には、ブランドアイデンティティを常に意識することが重要です。ブランドガイドラインに沿ったコミュニケーションを心掛け、ブランドイメージを毀損しないソリューションを選ぶ必要があります。 これは、どのようなテクノロジーを採用するにしても、ブランドとしての一貫性を保つことが顧客との信頼関係を築く上で欠かせないからです。 最終的に、ブランドやパブリッシャーは、顧客とのエンゲージメントを高めるために、適切な接点でのコミュニケーションを重視し、AIを活用した効率化を図りながら、ブランドアイデンティティを守ることができるソリューションを選択するべきです。この視点を持つことで、Cookieレスの時代においても、効果的なマーケティング活動を展開することができるでしょう。
編集部