久保建英のアトレティコ移籍話「聞いたことがない」 番記者が“障害”指摘「プレミアにとって手頃」【現地発コラム】
「6000万ユーロは…」 久保を獲得するうえでの障害とは?
さらに、久保を獲得するうえでの障害として、6000万ユーロ(約96億円)に設定されている契約解除金があると見ている。実際、2019年夏にジョアン・フェリックス(現チェルシー)をクラブ史上最高額の移籍金1億2720万ユーロ(約203億5200万円)で契約を結んだあと、久保の契約解除金より高値で獲得した選手は、エースストライカーとしての活躍を期待されて移籍金7500万ユーロ(約120億円)で加入したフリアン・アルバレスのみだ。 「アトレティコはさらに上を目指して、より多くの投資を行っても構わないと考えているが、6000万ユーロはスペインのクラブにとって非常に高額だ。多くの選手に大金を支払ってきたプレミアリーグにとっては手頃な金額なので、久保は数字をもっと向上させれば、プレミア行きのほうが近いのかもしれない」 久保がアトレティコのユニフォームを着て、名将シメオネの下でプレーすることに対し、期待に胸を膨らませる人はたくさんいるはずだ。しかし現地で話を聞く限り、少なくとも現時点ではアトレティコ移籍の可能性は非常に低いと言わざるを得ないだろう。 [著者プロフィール] 高橋智行(たかはし・ともゆき)/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。
高橋智行 / Tomoyuki Takahashi