9月の能登大雨災害、温暖化の影響で雨量15%増えていた…気象研究所など分析
石川県能登地方で発生した今年9月の大雨災害について、気象庁気象研究所などのチームは9日、地球温暖化に伴い気温や海水温が上昇した影響で、雨量が約15%増えていたとする分析結果をまとめた。温暖化で大気中の水蒸気量が増えたことが、雨量に影響すると考えられている。
地球温暖化の影響で、能登地方周辺の気温や海水温は、1850年~1900年頃と比べて1・7度程度上昇している。
チームは、能登地方での9月21日午前6時~午後3時の9時間の降雨量について、温暖化したケースと、していないと仮定したケースを計算し、比較した。その結果、温暖化したケースのほうが降雨量が15%程度多いとする結果が出た。
気象研の川瀬宏明主任研究官は「今年は特に海水温が高く、能登周辺に流れ込む水蒸気の量が多かった。温暖化は続いており、来夏も極端な大雨に注意が必要だ」と話している。