国内プロ最長身…FC東京・22歳の超大型キーパー波多野豪が”完封”Jデビュー!
「あれからいい意味で調子に乗れて、僕の持ち味でもある元気をチームに注入することができました」 波多野自身が言及した底抜けの明るさと前向きな姿勢が、サイズと並ぶ武器でもある。例えばルーキーイヤーだった2017年5月。韓国で開催されたFIFA・U-20ワールドカップへ臨む日本代表に、当時FC東京U-18に所属していたMF久保建英とともに選出された直後の記者会見。久保の取材が始まると、それまで波多野を囲んでいたメディアのほとんどが久保のもとへ移動したことがあった。 自分の目の前にいるメディアの数を見ながら、波多野は「少ないっすね」と呟いて爆笑を誘った。そのときの心境を、後になって聞いたことがある。 「まだまだ知名度が低いというか、自分は期待されていないんだなと思いましたよね。もっともっとピッチの上で結果を出して、彼(久保)よりも名前があがるように頑張りたいと思っています」 J3リーグに参戦していたFC東京U-23で、先発の座を全国高校選手権の優勝キーパー、廣末陸(青森山田卒)と争っていた2018年の夏。その直前までU-21代表の一員として参加していたトゥーロン国際大会で、ポジションを争った海外組の山口瑠伊を含めて、同じ1998年生まれのライバルたちには特に負けたくないと、胸中に秘め続けた熱い思いをのぞかせたこともある。 「見てわかるように、身長は2人よりもあるので。彼らにはないものを僕はもっているし、一番のストロングポイントでもある。そういう選手が最後には生き残ると信じて、未来を変えられるのは自分しかいないとも信じて、もっともっと努力していかなければいけないと自分に言い聞かせています」 揺るぎない自信を与えてくれたのは198cmの高さだった。今シーズンのJ1登録選手では、北海道コンサドーレ札幌へJFA・Jリーグ特別指定選手として登録されているGK中野小次郎(法政大4年)の200cmに次ぐ高さは、プロ選手だけに限れば文句なしのナンバーワンとなる。