世界に誇れるおいしさと文化「日本酒」…「熱かん」でも「冷や」でも楽しめる
日本酒などの「伝統的酒造り」が国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録され、日本酒にも注目が集まっています。読売新聞朝刊の投書欄「気流」には日本酒に関する投書がこれまで寄せられてきました。記者の心に刺さった投書を紹介する「ササる投書」、今回のテーマは「日本酒」です。(※投稿者の年齢や職業などは掲載当時。紙面では実名で掲載)
おせちつまみに、お正月だけ楽しむ
飲むのであれば日本酒がいい、それも熱かんが好きです。だからといって飲んべえではありません。私がお酒を飲むのは、お正月だけです。
元日は夫と一緒に飲みます。2日は、夫が初詣に出かける車を運転するため、私だけで飲みます。届いたばかりの年賀状を見ながら、朝からおせちをつまみにゆっくりといただくのが楽しみです。
3日以降は、もう飲みません。残ったお酒は料理酒にしてしまうので、ちょっともったいないかもしれません。でも毎年、暮れの買い物では、どのお酒にしようかと、売り場を行ったり来たりしています。(62歳・主婦=茨城県、2012年1月8日掲載)
夏も冬も「冷や」で、利き酒にも自信
酒は日本酒、しかも冷やに限る。我が家の冷蔵庫には一升瓶がそのまま入るスペースがある。夏でも冬でも冷蔵庫で冷やし、さらに氷を浮かべて日本酒を飲んでいる。
会合の乾杯では、他のみんながビールを手にしていても、私はコップ酒だ。かなり違和感はあるようで、これだけで飲んべえ扱いされる。しかし、ただの飲んべえではなく、味も分かるつもりだ。約20年前には、県内の利き酒大会で準優勝し、全国大会に出場したこともある。
全国の蔵元は千数百あるといい、これまで1005の蔵元の酒は飲んだ。全国制覇が夢である。(55歳・中学校教諭=茨城県、2012年1月8日掲載)
感謝の贈り物に、外国人からも絶賛
新潟県の佐渡島で生まれ育った。帰省するたびに、「以前、来たときよりも一層寂れたな」と、ため息が出る。
しかし、佐渡島には人気酒蔵がある。見学ツアーの観光バスが止まり、大勢の人々が降りてくる。その様子を見るとホッとする。