東京五輪へつなぐ 石井優希「ここぞという時に点が取れるエースで」 黒後愛「どこからでもバックアタック」
W杯バレーを五輪への自信に
東京五輪へつなぐ 石井優希「ここぞという時に点が取れるエースで」 黒後愛「バックアタックがポイント」
バレーボールのワールドカップ(W杯)女子大会が14日、開幕。開催国の日本を含む12チームが総当たり(11試合)でメダルを争う。「東京オリンピックでメダルを獲得するためにワールドカップで結果を出して力と自信に変えたい」と中田久美監督。W杯に挑むにあたり、「どれだけアタック得点を出せるか」「どれだけミスを減らせるか」「強豪国との接戦を最終的にどう勝ち切れるか」という3つの課題を挙げたという。 【映像】ワールドカップバレー2019直前 日本代表 石井優希選手のコメント
中田ジャパン「JAPAN WAY」で点を取る
1つ目の課題である「アタック得点」。日本には中国のシュ・テイやセルビアのボシュコビッチ、イタリアのエゴヌのような絶対的エースはいないが、ネガティブにとらえるのではなく日本らしく点を取る。中田ジャパンが掲げる「JAPAN WAY」だ。 複数でしかけ、前後左右バックアタックも絡めたコンビバレー、機動力を使い個々のスキル(工夫)で相手ブロッカーやレシーバーを惑わせ点を取る。しつこく粘って何度も何度も攻め返し点を取る。強烈なアタックも1点ならブロックアウトも1点。どんな形ででも1点をもぎとる。 得点のキーマンはエースの3人、古賀紗理那、黒後愛、石井優希だ。古賀紗理那は前回のW杯(2015年)ですい星のごとく現れ大活躍した。リオ代表落選や故障などを乗り越え、より強くより巧くなって再びW杯の舞台に戻ってくる。 黒後愛と石井優希。2人は料理で言うならば、勝負強くパワーやここ一発の爆発力で味にインパクトを与えるスパイスが黒後なら、料理の味を左右する大事なベースが石井だ。黒後は右足首を痛め別調整で回復に努めているが、W杯は長丁場の総力戦、そしてオリンピックでも黒後の力が必要になるときは必ずくる。復活を待ちながら、「いつ出てもどんな役割でも仕事ができるのは自分の強み」という石井が、積み重ねてきた経験でオールラウンダーとして安定したプレーでチームを支える。 「どう点を取るのか」──。サイドアウトやラリーの中でどう決めるか。それはW杯だけでなくオリンピックで勝つための“ビッグテーマ”。石井優希、黒後愛に点を取るために取り組んできたこと、W杯そしてオリンピックへの思いを聞いた。