RIZINで八百長騒動を起こしたシバターは「無罪」なのか…公式Youtubeで”暴論”展開
今回の事件でRIZINが築きあげてきたブランドと信頼性を揺るがせたというのに、反省どころか、それをおもしろおかしく正当化しているのが、シバターらしさなのかもしれないが、その波紋は、この試合の議論だけではとどまらない。 よほど見る目の肥えたコアな格闘技ファン以外の間では、「他の試合でも八百長行為が行われているのではないか」との疑念の声が広がっていることも確かだ。シバターは公開された音声データの中で久保を騙すためにRIZINが関与していることさえもほのめかしていた。前日の動画でウソをついていたことを認めて、その発言内容を訂正したが、こういう具体的な人物名まであげてのウソは誤解を招く。 シバターは、そのことに対しても、こう長々と反論した。 「さすがにないやろ。みんなわかるやろ。こんなことやるのはシバター以外いないって。昔、PRIDEとかの時代は、そういうことがあったかもしれないという文献がたくさん残っていて…日本の総合格闘技はプロレスから形を変えてきたもの。形を変えてくる段階において、申し合わせのようなものがあったという文献は残っているが、現代格闘技では、まあないでしょう。見てりゃわかるでしょう。朝倉未来と斎藤裕の試合にも、実は、ブックがあったんじゃないの?と言っているそこまでのアホに、わざわざ、こっちは真剣勝負なんだ、シバターのやつは作戦なんだ、と解説してあげなきゃいけないんですかね。格闘技の99.99%は真剣勝負。お互いに本気なのか、不自然なことがあるのかは、見てりゃわかること。格闘技全体、RIZIN全体が疑われることにはなんない。シバターは無罪だと思う」 今回のシバターが起こした八百長騒動は、RIZINだけにとどまらず、真摯に活動を続けている格闘技界全体に暗い影を落とし悪影響を与えた。 おそらく頭の切れるシバターは、その責任を痛いほど感じているからこそ、逆説的にこう主張したのだろう。そして動画の”オチ”を「今回、責任を取るべき悪人がいるなら皇治さん。12月に入って逃げなかったら、こういうことはなかった」と、得意のワルふざけで、まとめた。当初、予定されていた皇治戦が流れたことが、すべての元凶にあるというシバター流の身勝手なロジックである。 シバターが”有罪”なのか、”無罪”なのかを決めるのは、まずは主催者のRIZINだろう。まだこの試合を無効試合とするのかどうかも含めて公式見解は示されていないが、シバター、久保の両選手にはなんらかの処分が下されるものと見られている。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)