厚生年金でも平均月額約14万円…改革も検討される「年金制度」の仕組みを理解しよう
遺族年金と障害年金の見直しが検討されている
2024年7月30日、厚生労働省は会社員が亡くなったときに20~50歳の配偶者が受け取れる遺族厚生年金について見直す方針を示しました。 現在「遺族厚生年金」は、夫を亡くした妻は死別時に29歳であれば5年間、30歳以上であれば一生涯受け取れます。 しかし妻を亡くした夫の場合、55歳以上でなければ受給資格が得られない仕組みです。 現在、生命保険に加入している夫婦は、遺族年金を考慮して加入しているケースも多いため、生命保険の保障内容の見直しを迫られるかもしれません。 改正案では、男性は20~59歳まで一律5年受給となっています。 また、女性は段階的に年齢を引き上げて、男性と合わせる内容が検討されていることが見受けられます。
まとめにかえて
厚生年金の平均月額は約14万円ですが、これはあくまでも会社員や公務員の事例に過ぎません。 自営業者は会社員や公務員よりも年金額が少ない可能性が高いため、より多くの老後資金を準備しておく必要があるでしょう。 また年金制度の改正はたびたび議論されており、内容次第では私たちの家計に大きな影響を与えるかもしれません。 年金に関する情報は定期的にチェックしておきましょう。
参考
・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・厚生労働省「いっしょに検証! 公的年金~年金の仕組みと将来~」 ・厚生労働省「第17回社会保障審議会年金部会:遺族年金制度等の見直しについて」 ・厚生労働省年金局「第17回社会保障審議会年金部会:障害年金制度の見直しについて」 ・日本年金機構「遺族年金ガイド」
金子 賢司