九州・沖縄で人気の道の駅「むなかた」は新鮮を上回る"超鮮度"にこだわる!
午前8時40分。開店前の正面口で、プロモーション担当の小田妙子さんを待っていると、親切なおじさんから「最後尾はあちら。早く並んだ方がいいよ」と声をかけられた。よく見ると、すでに20人近くのお客さんが並んでいる。昨年は約170万人が来場し、年間約17億円の売り上げを達成。JAF(日本自動車連盟)会員が選ぶ九州・沖縄の「イチオシ道の駅グランプリ2023」で3年連続総合1位に輝いた。 開店前に訪問したのは、小田さんに「当駅らしい光景が見られますよ」と勧められたから。物産直売所に入ると、売り場が鮮魚、青果、総菜・加工品などに分かれていて、それぞれの生産者らが鮮魚や朝どれの野菜、できたての弁当などを自分で運び込み、商品棚に並べていた。 いざ、開店。瞬く間にお客さんで売り場がいっぱいになる。特に鮮魚コーナーは人気が高く、飛ぶように商品が売れていく。先ほどの親切なおじさんと再会し、ショッピングカートを見せてもらうと鮮魚がてんこ盛り。「目当てのヤリイカも買えたから大満足だ」と笑顔を見せた。 【写真】道の駅むなかたのおふくろ食堂はまゆうの「鯛・ブリ丼」
青果コーナーに行くと、この日の目玉商品のトウモロコシ売り場に人だかりができていた。「今日はシュガーコーン、ホワイトコーン、恵味(めぐみ)など4品種をそろえています。皮の軟らかさや甘さが違うので、食べ比べてください」とのスタッフの説明にお客さんが聞き入る。 生産者から預かった商品を1点でも多く販売しようというスタッフの熱意を感じる。小田さんは「鮮魚コーナーでは、1匹丸ごとの大きな魚は昼近くになると売れ行きが落ちます。そこで、切り身にして買いやすくし、最後は加工品にします」と教えてくれた。 生産者との信頼関係も強くなり、最高の品々が集まる好循環を生む。さらに公式ホームページで毎日の入荷情報を発信したり、地域の魅力を紹介する動画サイト「宣伝隊長たえちゃん&ゆみちゃんのユーチューブ」を始めたりと情報発信にも積極的だ。特製だれで味わう海鮮丼も楽しみ おふくろ食堂はまゆうでは、旬の食材を使った手作り料理が味わえる。特製ごまだれを絡めた刺し身を白飯に乗せ、緑茶を注いで食べる玄海茶漬けや海鮮丼はもちろん、天ぷら、フライ、煮物などの小皿を組みもできる。この日は鯛・ブリ丼を選択。こちらも特製ごまだれをかけていただくが、タイとブリの持ち味がより際立ち、箸が止まらなかった。