JAL、26日は遅延71便と欠航4便 システム障害で
日本航空(JAL/JL、9201)は12月26日、朝方発生したシステム障害の影響で、遅延便が国内線と国際線合わせて71便、欠航が4便発生したと発表した。システムは午後1時20分に復旧している。 【写真】システムが復旧したJALが乗り入れる羽田第1ターミナル あす27日は、出雲を午前7時40分に出発予定だった羽田行きJL276便(予約数73人)のみ欠航。26日の羽田午後6時15分発出雲行きJL287便(同230人)が欠航した影響で、機材の手配がつかないため。 26日午後8時の時点で、30分以上の遅延便が国内線60便と国際線11便の計71便で、もっとも遅れた便は国内線が定刻より1時間26分遅れ、国際線が4時間2分遅れだった。 また、空港の運用時間内の運航が見込めないとして、羽田発出雲行きJL287便のほか、伊丹発羽田行きJL126便(予約者数140人)、伊丹発羽田行きJL134便(同168人)、福岡発羽田行きJL332便(同182人)の国内線4便を欠航した。 JALによると、システム障害は26日午前7時24分に発生。社内外のネットワークを繋ぐルーターに対し、大量のデータを社外から送りつけられたことが要因だった。午前8時56分に、障害の原因となっていたルーターを一時的に遮断。その後システムが順次復旧した。顧客データの流出やウイルス被害は起きていないという。 システム障害の要因となった大量のデータ送付攻撃は「DDoS(Distributed Denial of Service:分散型サービス拒否)攻撃」と呼ばれるもので、サーバーやネットワーク機器に高負荷がかかり、攻撃されたネットワークを使うシステムに障害が起きる。羽田空港では、乗客が手荷物を預けるSBD(Self Baggage Drop:自動手荷物預け機)が使用できなくなり、午前中は有人カウンターで係員が対応した。 復旧後は26日分の航空券販売を再開したが、国内線の当日空席待ちは受付を終日取りやめた。
Tadayuki YOSHIKAWA