ビッグクラブからの関心が報じられるも…ビルバオ指揮官「ニコへの疑念はまったくない」
アスレティック・ビルバオを率いるエルネスト・バルベルデ監督が、今夏の移籍市場に賑わせているスペイン代表FWニコ・ウィリアムズについて語った。スペインメディア『マルカ』が18日、同監督のコメントを伝えている。 現在22歳のニコは、アスレティック・ビルバオ産の“カンテラーノ”で、純血主義というクラブの哲学を体現する国内有数の練習施設・レサマで成長を続けた。2020-21シーズンのラ・リーガ第33節バジャドリード戦でトップチームデビューを飾ると、翌シーズンは両ウイングのポジションを主戦場として主力に定着。兄のガーナ代表FWイニャキ・ウィリアムスとともにアスレティック・ビルバオの攻撃陣をけん引しており、2023-24シーズンは公式戦37試合のピッチに立ち、8ゴール19アシストを記録した。 そんなニコは、昨年12月にアスレティック・ビルバオとの契約を2027年6月30日まで延長。この契約には5800万ユーロ(約99億円)の契約解除条項が付随していると見られている。 また、ニコは2022年9月のスペイン代表デビュー以降、コンスタントに“ラ・ロハ”のメンバーにも名を連ねており、FIFAワールドカップカタール2022に続いてEURO2024にも出場。ターンオーバーを実施したグループB第3節のアルバニア代表戦を除く6試合に先発出場し、決勝のイングランド代表戦でもゴールを挙げるなど2得点を記録。バルセロナに所属するFWラミン・ヤマルともに強烈な“両翼”を形成し、スペイン代表の3大会ぶり4度目の優勝に大きく貢献した。 EURO2024での活躍を受けて、ニコに対してはアーセナルやバイエルンなど数多くのビッグクラブからの関心が伝えられている。なかでも獲得を強く望んでいるとされるのがバルセロナで、16日にはニコの代理人とバルセロナのデコSD(スポーツ・ディレクター)がサラゴサで会談したと報じられていた。 ニコは今夏の“人気銘柄”としてビッグクラブからの注目を集める存在となったが、バルベルデ監督は「ニコへの疑念はまったくない。今は元気で、何よりも幸せそうだよ。今年は我々にとって多くのチャレンジが待ち受けるシーズンだが、ニコも喜んで立ち向かってくれるはずだ」と発言。来る2024-25シーズンも、ニコはアスレティック・ビルバオでプレーを続けると主張した。 「移籍の噂に悩まされるのは彼だけではない。というのも、市場は8月末まで開いているからだ。もちろん、彼は素晴らしい選手だし、彼に興味を持つクラブもあるだろう。だが、今の彼は我々のもとで幸せを感じているし、我々も彼と一緒にいて幸せなんだ。休暇から戻ってくるニコには期待しているよ」 また、バルベルデ監督は新たなシーズンを見据えて、「我々はいつだって最高の選手を揃えたいし、そんな彼らが我々とともにいたいと思ってくれることも望んでいる。次のシーズンは本当に楽しみだよ。我々は既に非常に良いチームだと感じているが、それを向上させるため、努力を重ねるつもりだ」と意気込み。続けて、「アスレティックやラ・レアル(レアル・ソシエダ)のようなクラブにいても、代表チームへ行き、EUROでベストプレイヤーの1人になれることは今回証明されている」と話し、ビッグクラブに在籍せずとも、国際舞台で輝きを放つことのできる選手はいるとも付け加えた。 果たして、ニコは2024-25シーズンも赤と白のユニフォームを身に纏っているのだろうか。今後の動向に注目だ。
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