コンビニや外食でもOK!今すぐ始められる「プラントベース」の知られざるメリット。ヴィーガンとの違いは?
「PLANT-BASED(プラントベース)」という言葉を耳にしたことがあるだろうか。これは植物性由来のものを食べる菜食ライフで、世界中で取り入れられている食文化だ。 近頃では、日本のスーパーでもプラントベースの代替食品が手に入るようになり、プラントベースのメニューを提供する飲食店や中食店なども出てきた。しかし日本での認知度は、まだまだ発展途上。 そこで、アスリートフード研究家で、野菜ソムリエの資格も持つ池田清子さんにインタビュー。清子さんは、国内外でマウンテンバイクとトレイルランニングのプロアスリートとして活躍する夫・池田祐樹さんとともに、2014年からプラントベースを実践。体調改善をはじめとするポジティブな結果に取りつかれ、今に至る。 10年間のプラントベースで、清子さんが体感している魅力とは?そして、普段の生活で気軽に取り入れるためのコツを聞いた。
「プラントベース」と「ベジタリアン」「ヴィーガン」は何が違う?
菜食ライフと聞くと、「ベジタリアン」や「ヴィーガン」を思い浮かべる人もいるだろう。実は、それぞれ違う。 「『ベジタリアン』の歴史は古くて、食生活自体は紀元前とも言われています。これは、植物性食品と、乳製品、卵を食べる人のこと。『ベジタリアン』と呼ぶようになったのは、1840年ごろだそうです。 『ヴィーガン』は、動物愛護や環境面への配慮から、食生活はもちろん日常にも動物性由来のものを持ち込みません。食べるのは、野菜や果物、全粒粉を中心とした穀類、ナッツ類など、植物性食材のみ。甘味も、蜂蜜は使いません。蜜を集めるときに、蜂の体内を経由するからです。 この『ヴィーガン』から食生活だけ取り出したのが『プラントベース』です」(以下「」内、全て池田清子さん) プラントベースは、ハーバード大学やコーネル大学、中国予防医学研究所などでも長年研究され、ダイエットとは違う、人体へのよい影響が数々立証されているそうだ。 「当時の私たちは、その研究結果を知らず、夫の競技パフォーマンスを食生活から改善できる方法はないかと、期待せず始めたんですけれど(笑)。 まずは半年間、厳格にプラントベースの食生活に切り替えました。すると、あくまでも私たちの体感ですが、夫は高血圧の改善、喘息の完治、風邪をほとんどひかなくなった、むくみがとれた、レースに勝てるようになったなど、よい影響がたくさんあって。 夫婦そろって、花粉症にもならなくなりました。そして私も日常的にトレイルランニングをするんですが、たくさん走っても筋肉痛にならず、40代の今も顔や手のシミがゼロなんです」 こうした結果のほかにも「なんとなくダルい」「元気が出ない」というふうに、病院に行くまでもない、日々ちょっとずつ諦めていた不調が改善したそうだ。