精神科医の和田秀樹が<老後資金は2000万円も貯める必要はない>と断言するワケ。「実はこの金額は大きな勘違いによるもので…」
「『日々、ためす、楽しむ』。これこそが、若々しさの秘訣です」そう語るのは、著者累計1000万部を超えるベストセラー作家であり、長年高齢者医療の現場に携わる精神科医・和田秀樹先生。そんな和田先生の著書『60歳からはわたしらしく若返る: 一生、元気に美しく年を重ねられる365のヒント』から一部引用・再編集し、「脳・心・体に自信を持ち続けるために取り入れたいこと」を、当連載にてご提案します。今回のテーマは「お金に関する支援制度を知っておく」です。 【書影】専門医がすすめる、脳と心と体に効く暮らし方。和田秀樹『60歳からはわたしらしく若返る:一生、元気に美しく年を重ねられる365のヒント』 * * * * * * * ◆お金に関する支援制度を知っておく 老後資金が足りないかもしれない、暮らしていけないかもしれないという不安は、皆が抱えています。 2019年、追い打ちをかけるように報道されたのが「老後資金2000万円問題」。 この金額は大雑把な計算、大きな勘違いによるもので、ほとんどの人に当てはまらない金額です。 かなりの贅沢を続けたいのでなければ2000万円を貯める必要はないのです。 必要なお金は人それぞれ。老後の暮らしを具体的に考え、必要なお金を計算してみましょう。 そうすれば、不足額が見え、退職後は月5万円のバイトをしようなどと計画を立てられるでしょう。
◆日本の支援制度 もちろん、この先、何があるかわからないと心配になってしまう気持ちもわかります。 しかし、日本にはセーフティーネットになる制度があります。 介護が必要になったら介護保険を使えばいい。 働くこともできず、どうしてもお金が足りなくなったら、生活保護を受けることもできます。
◆受ける権利は誰にでもある こうした助けになる制度を受ける権利は誰にでもあります。 いずれも自己申告制です。 自分で手続きをすることで利用できるので、調べておいてください。 それが安心につながるなら、なおのことです。 ※本稿は、『60歳からはわたしらしく若返る:一生、元気に美しく年を重ねられる365のヒント』(日本文芸社)の一部を再編集したものです。
和田秀樹
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