猫のあいさつ、知ってますか? 猫が「仲よくしたい」ときにするしぐさ3選
猫はほかの猫と仲よくしたいと思っているとき、どのようなしぐさでアピールするのでしょうか。今回は、猫同士が“あなたと仲よくしたい”と思ったときにする「あいさつ」について、哺乳動物学者の今泉忠明先生にお話を伺いました。 【写真】ぎゅっとする日本ネコの仲良し兄弟
あいさつ1:鼻と鼻をタッチする
お尻のニオイをかぎ合う自己紹介が終わると、次は向かい合って鼻と鼻を触れ合います。これは、お互いに顔を近づけることを許しながら、顔まわりのニオイをかぎ合って相性を確かめる行為です。 また、知っている猫同士が顔を合わせたときに「知っている猫のはずだけど、念のため確認しておこう」というような意味合いで、鼻タッチをすることもあるようです。
あいさつ2:お尻のニオイをかぎ合う
顔を合わせた猫同士が、お互いに「この猫とあいさつをしてもいいかな」と思った場合にとる行動のひとつに、“お尻のニオイをかぎ合う”があります。しっぽを上げてお尻を向けるのが、猫にとって「あいさつをしよう」の合図です。 猫は、お尻にある臭腺のニオイをかぎ合うことで、相手の性別や年齢、発情の有無など、さまざまな情報を知ることができます。猫がお尻のニオイをかがせるのは、人でいう自己紹介をしているようなものなのです。
あいさつ3:体をスリスリ&頭をゴチン
仲がいい猫同士は、鼻タッチのあとに体をこすりつけ合い、お互いの親密さを確認します。そういった意味では、猫のかわいいしぐさのひとつである“スリスリ”は、あいさつの延長線上にある行動だといっていいでしょう。頭をゴチンとぶつけるのも、意味的には同じです。 ちなみに、愛猫が飼い主さんの足などにスリスリしてくるのは、親密さのアピールのほか、何かを要求しているときにすることもあります。
そもそも、猫が「あいさつ」をするのはどういうとき?
外で暮らしている猫の場合、同じエリア内で活動している猫同士は、基本的に顔見知り。目を合わせずにすれ違うのがマナーですが、相手の猫に興味があるときや仲よくしたいと思っているときは、近寄ってあいさつを交わします。 一方、同居猫同士では、ずっと一緒の部屋で生活している場合はあまりあいさつをしませんが、別々の部屋で過ごしたあとなど、一定の時間を経て顔を合わせたときなどにあいさつを交わすことが。なお、飼い主さんに対してあいさつに似た行動をとることがありますが、これはあいさつというよりは“甘え”や“アピール”といった意味合いが強い場合が多いでしょう。 ご紹介した猫のあいさつ行動は、どれもとてもかわいらしいですね。愛猫同士があいさつをしていたら、そっと見守ってあげましょう。 お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長) 参考/「ねこのきもち」2024年9月号『猫へ人へ「仲よくしたい」のアプローチ かわいいね ねこのあいさつ』 文/東里奈 ※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。 ※記事と写真に関連性がない場合もあります。
ねこのきもちWeb編集室