「時の流れとともに摩擦が生まれた」トリノのユリッチ監督が退任へ カルチョで手腕高評価のクロアチア人指揮官
トリノのイバン・ユリッチ監督(48)が退任を明言した。イタリア『カルチョメルカート』が伝える。 トリノは18日、セリエA第37節でミランを3-1と撃破。46分までに3ゴールを奪い、その後の反撃を1点にとどめることに成功した。 これにより9位浮上。他力ではあるが、来季のヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)出場圏である8位を確保する可能性を残すことに。 ただ、試合後に『スカイ』のインタビューであれこれ語った就任3年目のユリッチ監督。エラス・ヴェローナに続き、中堅トリノを安定させたクロアチア人指揮官は、契約切れとなる今季をもって退任すると明言した。 「将来への展望は何も変わらない。論争が多い状況にあるのを認めよう。素晴らしいシーズンを送ってきたと自負しているが、時の流れとともに摩擦も生まれてくるものなのだよ」 ユリッチ監督に率いられたトリノは、それまで2季連続でセリエA残留がやっとだったところから、昨季まで2季連続で10位とボトムハーフを回避。そして、37試合33失点と堅守が冴え渡る今季は欧州の舞台へ進む可能性を残す。 ただ、ユリッチ監督は強権を振り回すウルバーノ・カイロ会長に嫌気がさしていると伝えられており、「摩擦」と口にしたことは明らかにそれを認めたもの。少し前には、契約延長オファーを拒否したと報じられていた。 「選手たちは私に全てを与えてくれた。チームとして前進してきたし、若者たちが今季を楽しんでいるようで何よりだ。今後はもっともっと、楽しい時間を過ごしてほしいね」 『カルチョメルカート』いわく、ユリッチ監督の後任は、現在セリエBのベネツィアで指揮を執る元イタリア代表DF、パオロ・ヴァノーリ監督(51)が濃厚とのことだ。 その手腕がイタリア国内を中心に高く評価されるユリッチ監督。来季もどこかで指揮を執ることになるだろう。
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