中学受験算数の入試問題から考える学校側が求める子 基礎が大事なのはゲーム攻略と一緒 桜井信一の攻める中学受験
あみだくじの問題を見たとき、その仕組みにすぐ気づきました。一手目を解くときに、最初の(1)だけでなく、(2)や(3)の準備として丁寧に問題文を追います。よく考えるとあみだくじは同じゴールに2人がたどり着くことはない。「そっか……」と気づいたのです。
そうすると、賢い子だけに勝ち目があるわけではなく、努力型も戦えることになります。難関校に行きたければ確かにあの嫌になるほどの難問をこなしていかなければなりませんが、それとマルにすることを目的とせず、丁寧に列記する練習をすれば可能性が出てきます。
そして、中堅校はかつて難問と言われた問題をたくさんこなし、初見を減らす。このように、戦略を立てて勉強してほしいと思います。
受験算数は難しい。とても小学生が解く問題とは思えない。そういう印象がありますが、『こんな問題を考えてきました』なんて意地悪な出題をする必要がありませんから、ちゃんと対応できる難易度になっているのです。さらに、100点を取らなくても大丈夫。8割のつもりで結果ミスもあり7割なら良いのです。
子どもたちが好きなゲームなら難しい方が楽しい。攻略しがいがあるというもの。それが算数となると途端に逃げ腰になる。それは基礎ができていないからだと思います。ゲームが上手い子ってとんでもなく、その基礎ができていますから。
みなさ~ん、私の講演会「桜井信一のめざせ下剋上受験!」の動画配信が本日から始まりました。 よろしくお願いします!
第1部「私たちはこうやって勉強した! -親がすべきことから計算の考え方まで」
第2部「中学受験を控えた親から桜井さんへ13の質問」
第3部「下剋上受験塾とは」
筆者紹介
桜井信一(さくらい・しんいち) 昭和43年生まれ。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。進学塾では娘の下剋上は難しいと判断、一念発起して小5の勉強からやり直し、娘のために「親塾」を決意。最難関中学を二人三脚で目指した結果、自身も劇的に算数や国語ができるようになる。現在は中学受験ブログ「父娘の記念受験」を主宰、有料オンライン講義「下剋上受験塾」を配信中。著書に、テレビドラマ化されたベストセラー『下剋上受験』をはじめ、『桜井さん、うちの子受かりますか』、馬淵教室と共著の『下剋上算数』『下剋上算数難関編』などがある。