「変革者」ポステコグルーが日本を愛した理由。横浜F・マリノスで成し遂げた“アンジェボール”
語るに足るだけの魅力的な物語
クラモフスキーは、ポステコグルーの日本での挑戦を次のようにまとめた。 「アンジェが日本での日々を愛していたことも、私は知っています。何より、日本は本当に美しい国ですし、そのことはサッカー文化ともつながっています。日本ではサッカーと野球が二大スポーツです。そして、野球の存在感が大きいなかでも、サッカーは人々に愛されている。 サッカーのレベルも認められるべきです。日本のサッカーは一般的な認識よりレベルが高い。一筋縄では行きませんし、競争も激しい。指導やマネジメントのスキルが研ぎ澄まされる環境でもあります。いいチームが非常に多く、競争が激しいため、試合の準備に高い精度が求められるからです。仕事が磨かれるんです。 横浜F・マリノスでのことは、語るに足るだけの魅力的な物語です。何しろ、始まりが2018年、ワールドカップ出場を決めた直後でしたから。アンジェがここに来ることを決め、幸運にも、その旅をともにできました」 (本記事は東洋館出版社刊の書籍『アンジェ・ポステコグルー 変革者』から一部転載) ※次回、連載後編は7月5日(金)に公開予定
文=ジョン・グリーチャン