子連れ再婚をした妻が「性的行為」を拒む…追い詰められた夫が抱く「大きな疑念」
2人のあいだに横たわる「問題」
そのため、カイトは、長男を寝かしつけた後、一緒にリビングで映画でも見ようと誘ってみたり、旅行を提案したりもした。それでも状況は変わらないため、ある日、カイトは友香にこの問題について話し合いたいと提案した。しかし、友香は、話したくないと言って寝室に逃げていってしまった。 このようなことが何度か続き、カイトは、自分が利用されているような気持ちになってきた。友香は、子どもの父親が欲しいとか、経済的なメリットを求めてとか、愛情とは別の理由で結婚したのではないかと思ってしまうのだ。 問題は深刻化し、家庭内別居のような状況に至ったが、ますます二人での話し合いは難しく、困ったカイトはADRに申し立てを行った。友香は、できれば話し合いなどしたくなかったが、第三者を挟む方法を選択したカイトの決意のようなものを感じたし、このまま知らんぷりをしていると、別居や家裁での解決、経済的な締め付けなど、望ましくない未来が待っている気もして、渋々応じることにした。 <ADRによる協議>
妻の愛情が感じられない
調停の冒頭で、調停人が協議したい内容を二人に尋ねたところ、カイトが次のように口火を切った。 「僕は、愛情のある夫婦生活を求めて結婚しました。しかし、妻はそうではなかったようで、僕への愛情が感じられません。単にお金を出す同居人、もしくは子どもの父親代わりとして求められているだけのように感じます。このままでは夫婦として難しいとも思い、話し合いの場を持とうとしましたが、それにも応じてくれないので、今回はADRでしっかり今後のことを話し合いたいと思っています」 これに対し、友香は、「夫への愛情がないわけではありません。でも、私は離婚歴もありますし、子どももいます。好きだ嫌いだといった恋愛感情より、生活が大切な部分があります」とうつむきがちにつぶやいた。 二人のこうしたやり取りの後、調停人からはカイトの発言を深める質問として、妻からの愛情が感じられない理由を具体的に教えてほしいと伝えた。