旧車と最新技術の融合【2】キャブにしか見えない電子燃料噴射!? 最新制御はエンジン保護にも
貴重なハコスカGT-Rだけに、オリジナルにこだわるオーナーも多い。しかし、快適装備はほとんどなく、並々ならぬガマンを強いられるのも事実。最新技術を取り入れることで、ストレスフリーで走れる快適性を手に入れた、71年式ハコスカGT-Rに注目しよう。 >> 【画像24枚】冷却系はアルミ2層ラジエーターに電動ファンを追加。その横にはワンオフのリザーブタンクも設置する。配線や配管類は極力見えないように作り込まれた。新品のウオッシャータンク装着し、トレイを追加している。ボディもフルレストア済みとあって美しいコンディションをキープしている。バッテリーステーも尾頭さんによるワンオフ。こうした細かい造りものも美しく仕上げることで、完成度に差が出る 【EPOCH TUNE-UP 旧車と最新技術の融合|1971年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R vol.2】 レストア済みというGT-Rの心臓部に収まるのは2.2リットル化されたS20型ユニット。 ハイパワーゆえにシビアなセッティングが求められるのは想像通り。だからこそ、より緻密に燃調コントロールができるインジェクション化が生きてくるというわけだ。 ともあれホンモノのハコスカGT-R。できるだけオリジナルの雰囲気を崩したくないという思いもあった。そこで白羽の矢が立ったのが、JENVEY(ジェンビー)のキャブ風6連スロットルだ。 イギリス生まれのスポーツインジェクションで、スロットルボディの内部にインジェクターが組み込まれており、パッと見はキャブレターそのもの。 「キャブでもスポーツインジェクションでもセッティングを詰めれば出力は変わりません。ただ低速域や過渡特性は格段によくなりますね。キャブ車は夏場に渋滞にハマると、パーコレーションが発生してエンジンがぐずつきがちですが、そうした心配がなくなるメリットも大きいです」とダディーモーターワークス尾頭邦宏代表。 1971年式 スカイラインHT 2000 GT-R(KPGC10) ■エンジン:S20型改2.2ℓ仕様、ハイカム、フルカウンタークランクシャフト ■点火系:R35純正ダイレクトイグニッション流用 ■制御系:Link G4+Xtremeフルコン ■吸排気系:ジェンビー製φ45㎜6連スロットル、ボッシュ製350㏄インジェクター、プロテック製タコ足、ジーズプロジェクト製マフラー ■冷却系:アルミ2層ラジエーター、セトラブ製オイルクーラー ■燃料系:ニスモ製コレクタータンク/燃料ポンプ ■駆動系:純正OPアルフィンデフカバー ■サスペンション:(F)車高調 (R)KYBダンパー、SPテック製ピロアッパー、テンションロッド、リアアーム偏心ブッシュ、ワークスタイプリアスタビライザー ■ブレーキ:(F)AP製4ポットキャリパー、ドリルドローター (R)アルフィンドラム ■タイヤ:アドバン ネオバ (F)195/60R14 (R)225/50R15 ■ホイール:RSワタナベ8スポーク (F)14×6.5J (R)15×9.5J ■インテリア:ヴィンテージエア製エアコン、レトロサウンド製カーステレオ、電動パワステ、集中ドアロック、ワークスタイプ3点ロールバー、ナルディ製ステアリング、メーターLED化、PLX製A/F計
Nosweb 編集部
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