「ケニアに行った日本人が?」「意外なことで現地の有名人に…」最後に手にした巨大魚に感動…。「興奮でガタガタと震えだしました」
日中と夜との寒暖差に閉口。ガタガタ震えつつ夜を明かす
その都度、薄いパーカーを羽織ったり、靴下を履いて暖を取るのですが、完全に日が沈んだころには窓ガラスが結露し、他の乗客は持参していたジャケットを羽織っています。ですが私は厚手のジャケットは所持していないため、持っている薄手の服を一枚、また一枚と重ね着するしかありません、靴下2枚、下半身3枚、上半身5枚を無理やり着込み、それでもガタガタ震えながら夜を明かしたのでした。 再び太陽が顔を出す頃、山間地帯を抜けたからか、はたまた偉大なる太陽の力なのか、気温は徐々に上がり始めます。私は着込んだ服を一枚づつ脱いで元のTシャツと短パン姿に戻ったころ、辺り一面が荒野に代わっていることに気付きます。しばらく走ると、ついに今回の拠点となるトゥルカナ湖畔の町に到着しました。
近いのに遠い…トゥルカナ湖畔国立公園
拠点となる町に到着した私は、早速トゥルカナ湖畔を目指すことに。湖畔には3つほど小さな町があるのですが、ひとまず最寄りの町に行く乗り合いタクシーに乗車します。が、このタクシーがとにかく大変で、トヨタのプロボックスという車の運転席に2人、助手席に2人、後部座席に4人、トランクに7人の計15人を乗せて、すし詰めの状態でおよそ1時間の道のりを走るのです。 ミッション車なので当然ギアを入れ替えますが、運転席の隣に座る人の股の間にシフトレバーがある有様。間違いなく人生で一番窮屈な乗り物を経て、ついにトゥルカナ湖を目前に捉えました。
せっかく目的地に到着したにも関わらず、逆戻りするハメに…
トゥルカナ湖のほとりへ行くと、ほのかに潮の香りが漂ってきました。事前に調べていた段階でトゥルカナ湖が塩水湖だというのは知っていましたが、実際に湖のほとりに立って、五感を通して実感します。ちなみにトゥルカナ湖は3つの流入河川がありますが、流出河川はありません。ではどうやって水位を保っているのかというと、蒸発だそうです。それだけで? と思うかもしれませんが、ここ10年間トゥルカナ湖の水位は減少し続けているそうで、このままだと遠くない未来に湖は消滅する恐れもあるのだそうです。 地球温暖化や砂漠化の弊害が、ここでは顕著に現れているのです。 さて、湖畔に立った私は早速漁師に手あたり次第話しかけて釣りに行きたいことを伝えますが、中々色よい返事が返ってきません。よくよく聞いてみたところ、トゥルカナ湖は国立公園に指定されているため、立ち入るためにはパーミット(許可証)を取得する必要があるそうです。ですがパーミットはこの町では取得できないらしく、来たばかりの道のりをすし詰めのプロボックスで戻り、拠点の町で探す羽目になりました。