<楠木ともり>新シングル「シンゲツ」インタビュー TETSUYA(L’Arc-en-Ciel)プロデュースに「感無量」
「シングルなので、TETSUYAさんの楽曲と並ぶことにプレッシャーがありましたが、これまでにない挑戦をしようとしました。これまで鼻歌を作った楽曲に、アレンジャーさんにコードを付けてもらっていたのですが、『back to back』(2023年12月に配信された楽曲)から自分でコードを付ける練習をし始めました。サウンドディレクターのタノウエマモルさんに協力していただき、コードを付ける練習をしているのですが、最初は可愛らしくほのぼのした印象になってしまって、どうしよう!?と教えていただきながら、作曲しました。まだまだ実力がないので、自分の頭の中にあるものを120%アウトプットできず、試行錯誤しながらやっています。もっと勉強しなければいけませんね。いつもライブでお世話になっているバンドの方から『コード理論を知らないから生まれるメロディーもある』とも言っていただいたこともあって、理論的に学ぶよりも自分の感覚にしていけた方が合っているのかな?とも考えています」
テーマは「五月病」だ。
「これまでメッセージ性の強い楽曲が多かったので、いい意味で聴き流せるような楽曲にしようともしました。音数が最小限のパートがあったり、あまり抑揚を付けずに歌おうとしました。5月の発売ですし、五月病をテーマにして、落ち込んでいる時に聴いてもらえる曲にしようとしたのですが、五月病の時は、応援されたいわけでもないし、元気になりたいわけでもないし、どうなってほしいんだろう?と壁にぶつかり、どう書いても『だるい』という内容になって、起承転結がなくなってしまいまして。自分の実体験ではないのですが、例えば会社で上司から怒られたりしたら、すごく落ち込むと同時にちょっとむかつくんじゃないかな?と思ったんです。頑張った結果、落ち込んで、もどかしさを感じているのに、何で頑張っていないみたいに決めつけるんだよ……と。その反骨精神を表現するためにラップを入れるアイデアが出てきたんです。初めてラップをしました。ラップがアクセントにもなり、曲と流れができて、まとまりました」