この夏、鎌倉で味わいたいのはマンゴーとココナッツを繊細に重ねた華やかで食後まで心地いいパフェ
◆ユキノシタパフェ ~苺と薔薇とピスタチオ~
2024年4~5月に提供され、華やかな香りで人気を集めていたのが、「ユキノシタパフェ ~苺と薔薇とピスタチオ~」です。 トップを飾るのは、クリアに輝くバラと赤ワインのジュレを注ぎ入れ、「ルージュ・ロワイヤル」という名のバラの花びらをあしらったフランボワーズのチュイル。口どけとともに、バラの優美な香りがふわりと押し寄せます。 その下にはフランボワーズとバラのソース、ライチとバラのグラニテ、ピスタチオのエスプーマ(泡状ムース)が層を成し、果実味とともに華やかな香りが増幅。フランボワーズ風味のチョコレートをパリッと割れば、フレッシュなイチゴが現れ、みずみずしいハーモニーを醸し出します。 そして、ピスタチオのラングドシャの下には、甘酸っぱさとエレガントな香りが混じり合うイチゴとバラとフランボワーズのソルベが。カリカリとしたピスタチオのクリスタリゼ(糖衣がけ)と、香り高い不知火のコンフィがアクセントを添え、赤ワインとバラのジュレが再び現れて、すっきり、鮮やかなフィナーレへ。 「グラニテやジュレ、ソルベには、奥出雲薔薇園の『さ姫』を使用しています。香りがエレガントで、煮出した色合いもきれいで、すごく好き」と、佐々木さん。高貴な香りのハーモニーに、うっとり、夢見心地になってしまうひと品です。
◆ユキノシタパフェ ~完熟マンゴー・パッションフルーツ・ショコラ・ボタニカルジン~
2024年6~7月に提供されているのは、「ユキノシタパフェ ~完熟マンゴー・パッションフルーツ・ショコラ・ボタニカルジン~」です。「ユキノシタパフェ ~苺と薔薇とピスタチオ~」の淡いハーモニーとは打って変わり、こちらは鮮やかでトロピカルな味わい。ひと口食べるだけで夏らしさが弾けます。 トップにたっぷり盛られた完熟宮﨑産マンゴーには、軽やかなココナッツのメレンゲを添えて。その下から、ほんのりとカルダモンが香るパッションフルーツとマンゴーのグラニテと、ココナッツのエスプーマ、完熟宮﨑産マンゴーが現れ、清々しさとコクをもたらします。 さらにオレンジのラングドシャを割って食べ進めれば、ココナッツのメレンゲと、オレンジが香るチョコレートのクレーム・グラッセ(卵不使用のアイスクリーム)、オレンジのコンフィが。豊かな柑橘の香りとチョコレートのビター感が、トロピカルな味わいに奥行きを与え、力強く調和します。 そしてグラスの底には、清々しいボタニカルジンを合わせたオレンジのジュレがたっぷりと。食べ進めるに従ってさまざまな食感や香り、味わいが現れて鮮やかなハーモニーを繰り広げた後、さわやかに広がる余韻が。 「これは完全に、マンゴーを主体として構成したパフェです。相性の良い素材を合わせて、暑い季節にぴったりの味わいに仕上げました。カルダモンは、パッションフルーツとマンゴーの香りに個性を加えるとともにシャープさを和らげてくれ、気に入っています」と、佐々木さん。 「パフェの楽しさは、ケーキとは違ってアイスクリームのほかに水分量の高いジュレやソースも入れられ、味の変化をつけられること。薄いチョコレートやラングドシャで層を区切り、それぞれの構成要素の味や香りを感じてもらいつつ、割りながら混ざり合っていく味わいも楽しんでいただけるよう組み立てています」と、佐々木さんは話します。 おいしさはもちろん、さらなる感動を呼び起こすものとして透明なグラスから透けて見える見た目の美しさも大切にし、繊細で可憐なパフェをつくりあげています。 la boutique de yukinoshita kamakura(ラ・ブティック・ドゥ・ユキノシタ・カマクラ) 所在地 神奈川県鎌倉市小町2-12-25 電話番号 0467-53-9692 営業時間 10:00~18:00 定休日 不定休 instagram @yukinoshita_kamakura
瀬戸理恵子