春の夜空に輝く木星とギリシャ神話の悪役三星座を探してみよう
悪役三星座
ライオンのほかにも、ヘラクレスを苦しめた怪物たちがいました。沼地に住み、9つの首を持つ大蛇・ヒドラ。そしてヒドラの親友である化け蟹です。 ヘラクレスはヒドラ退治に挑みますが、ヒドラの首を切ってもすぐに新しい首が生えてきて、きりがありません。しかし、首を切ったそばから、たいまつの炎で焼くことで、なんとか退治することができました。一方、化け蟹はというと、親友であるヒドラを助けようとしたのですが、ヘラクレスにあっさり踏み潰されてしまいました。 こうして、ヘラクレスを苦しめたことを称えられたヒドラは「うみへび座」として、友達想いの化け蟹は「かに座」として一緒に星座になりました。この2つの星座は、春の夜空で、しし座と一緒に輝き「悪役三星座」と呼ばれています。 ただ、明るい星がほとんどないので街中では見つけることが難しいです。かに座は、ししの大鎌とふたご座のポルックスの間にあるということ。うみへび座は、しし座が空に高く見えているときに、その下に大きく横たわっているということをイメージしてあげてください。
木星を観察しよう
見ごろを迎えている木星、ぜひ望遠鏡で観察してみませんか? 葛飾区郷土と天文の博物館では、毎週金曜日と土曜日の午後7時30分から午後8時30分まで星の観察会「かつしか星空散歩」を行っています。詳しくはホームページをごらんください。東京から望遠鏡で木星をはじめとした星たちを見てみませんか? さて、次回は、北斗七星からたどる別の星座をご紹介していきます。 (葛飾区郷土と天文の博物館・湯澤真実)